熊本県知事、施設に渡した当選祝いのコチョウラン回収…公選法は寄付禁止「花を捨てたくない思いだった」

AI要約

熊本県の木村敬知事が知事選の当選祝いで受け取ったコチョウランを回収したことを明らかにした。

一部のコチョウランは病院や福祉施設に渡されており、知事公邸に全て回収された。

木村知事は花を大切に育てる意向を示しており、今後は枯れるまで丁寧に管理すると述べた。

 熊本県の木村敬知事は10日、3月の知事選の当選祝いで受け取り、病院などの施設に渡していた11鉢のコチョウランについて、すべて回収したことを明らかにした。

 公職選挙法は、政治家が選挙区内の有権者に金銭・物品を寄付することを禁じているが、ある病院では鉢に「知事から花を頂いた」という趣旨のメモが添えられていた。この点について、木村知事は5月の定例記者会見で「自宅が手狭で公邸に引っ越すまでの間、預かってもらうつもりだった。利益を与える意図はない」としていた。

 木村知事によると、3月24日の知事選後、熊本市東区の事務所には17鉢のコチョウランが届いた。事務所を閉鎖する際、このうちの数鉢は廃棄したが、「捨てるのは忍びない」として、一部を同市内の病院や福祉施設に渡した。今月8日までに回収し、知事公邸に運び入れたという。

 取材に応じた木村知事は「花を捨てたくないという思いだった。(自分の意思とは)齟齬があったことは残念」と改めて語り、「今後は枯れるまで育てたい」と話した。