【速報】ホスト通いで多額借金…風俗店勤務で妊娠 出産した赤ちゃん死亡させた罪 検察が懲役4年求刑 大阪地裁

AI要約

飲食店のトイレで赤ちゃんを出産し放置して死亡させた女が、懲役4年を求刑される裁判が行われた。

被告の経歴や状況が明らかになり、借金や性行為を通じた男性関係によるストレスが背景にあることがうかがえる。

妊娠を認識したが周囲に相談せず、出産後も心理的な混乱から赤ちゃんの助けが十分にできなかったと主張している。

 勤務先だった大阪市内の飲食店のトイレで出産した赤ちゃんを放置して死亡させた罪に問われている女の裁判員裁判で、6日、検察側は女に懲役4年を求刑しました。

 起訴状などによりますと、飲食店従業員だった小関菜津美被告(35)は2023年8月、大阪市阿倍野区のアルバイト先の飲食店のトイレで、便器の中に男の子の赤ちゃんを産んだ後、放置して死亡させた罪に問われています。

 4日から始まった裁判で、小関被告を取り巻いていた環境が明らかになりました。

 大学を卒業後、アルバイトを転々としていた尾関被告は、数年前、マッチングアプリで出会ったホストクラブの男性と交際するようになってから、男性の誘いでホストクラブに通うようになり、多額の借金を負います。2021年からは居酒屋でアルバイトを始めましたが、翌2022年秋ごろから、掛け持ちで風俗店でも勤務をはじめ、風俗店の客のほか、マッチングアプリなどを使って不特定の男性と性行為をするようになります。

 2023年6月ごろ、居酒屋の店長や母親から妊娠を疑われるようになり、小関被告も妊娠に関するワードをスマートフォンで検索しましたが、周囲に相談せず病院も受診しなかったということです。

 8月16日午後6時ごろ、小関被告は居酒屋での勤務中にトイレに閉じこもります。1時間経ってもトイレから出てこず、心配した店長が母親を呼び「出てきて」と何度もよびかけますが、彦君は「無理」と答えます。約1時間40分後、別の従業員が赤ちゃんの産声を聞き、その後、119番通報をして救急隊を要請しました。

 小関被告は午後8時40分ごろにトイレから出てきましたが、便器からは男の子の赤ちゃんの遺体がみつかりました。司法解剖の結果、死因は溺死で、死亡時期は、産まれてから約10分後だったとみられています。

 6日午前に行われた被告人質問で、小関被告は「(妊娠発覚時)どうしたらいいか分からない状態だった。(出産後、赤ちゃんを)助けないとという気持ちはあったが、頭が真っ白だった」と話し、裁判長から周囲に相談できる人はいなかったか問われると「いなかった」と話しました。