路線バスが大幅減便、高校生らのタクシー通学を助成…山口県光市が実証実験

AI要約

山口県光市では、路線バスの大幅な減便により通学に影響を受ける高校生らを支援するため、タクシー運賃の一部を助成する実証実験が5月から始まった。

中国ジェイアールバスの撤退後、防長交通が代替路線を開設し、地域の公共交通を維持している。

助成対象は市内在住の高校生などで、条件を満たす生徒に600円の助成券を交付し、タクシー利用を支援する。実証実験期間は夏休み前までで、事業費は77万円と予定されている。

 山口県光市は、4月以降の路線バスの大幅な減便に伴い、通学に影響を受ける高校生らを支援しようと、タクシー運賃の一部を助成する実証実験を5月から始めた。今後の利用状況をみて本格的な導入について検討する。

 市内の路線バスを巡っては、中国ジェイアールバス(広島市)が3月末で撤退。市の要請を受けた防長交通(周南市)が4月に代替路線を開設し、地域の公共交通を維持している。

 市によると、平日午前7時台の通学時間帯にJR光駅前に停車する同市室積方面のバスは4月以降、8便から3便に減便。この影響で同月の雨天の日に乗客が大幅に増え、普段からバスを利用している生徒らが乗れない事態があったという。

 助成対象は、市内在住の高校生、特別支援学校(高等部)、高等専門学校(1~3年)の生徒で、市内の運行区間が含まれる防長交通の定期券を購入していることが条件。市が委託しているタクシー会社で登下校時に利用できる600円の助成券計60枚を交付する。利用できるのは1回の乗車につき1枚で、600円を超えた分は自己負担になる。

 実証実験の期間は夏休み前の7月19日までで、市は対象者が20人いると想定し、事業費は77万円。

 市公共交通政策課の担当者は「混雑や満員が予想される梅雨時期に向けて活用を考えてほしい」とし、申請を受け付けている。