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【特集】にぎわう新潟駅前 一方で遠のく客足…歴史と風情が残るまち「古町」の活路は 《新潟》
新潟駅前には新たな飲食店街がオープンし、人気を集めています。一方、古町地区では静かな土曜日を迎えており、古町には1世紀近く営業を続ける老舗和菓子店があります。
和菓子店の秘けつとして、手仕事にこだわり続ける佐藤紳一さんの姿が紹介されており、古町地区の活路を示すものとなっています。
新潟駅前と古町地区の対照的な姿から、地域ごとの個性や歴史が浮かび上がっています。
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新たな飲食店街もオープンし、新潟駅前がにぎわいう一方、対照的なのが古町地区です。
そんな古町で1世紀近く営業を続ける老舗の和菓子店があります。
長く愛される秘けつ…そこから見えてくる古町の活路とは。
5月25日の土曜日。
JR新潟駅の“CoCoLo新潟”には多くの人が訪れていました。
グランドオープンから1か月。
〈CoCoLo新潟店 営業部 阿部健明さん〉
「私たちがイメージしていたよりもはるかに多くのお客様にお越しいただいている。毎日が長岡花火じゃないですけど、あのくらいの人出が毎日来ている」
1日の平均来場者数はのべ10万人。
真新しい店内にトレンドを意識した食品や飲食店が並び、新潟市の新たなスポットとして人気を集めています。
この同じ日……新潟駅から約2キロ離れた古町です。
静かな土曜日を迎えていました。
〈和服店を営む人〉
「だいだいこんなもんですよね。古町はもともとが、土日そんなに人が出ているわけではない。CoCoLo新潟ができて変化が起きたとは特に感じられない」
にぎわう新潟駅と閑散とした古町。
中心部はいま、対照的な姿を見せています。
佐藤紳一さん(74)は古町地区で和菓子店を営んでいます。
〈里仙 佐藤紳一さん〉
「まずかったねという人はいないけど、お世辞でもおいしかったよと言われると、やってよかったねという気持ちになります」
創業は昭和2年。
戦時中は砂糖が手に入らず休業したことも。その後も新潟大火や新潟地震などを乗り越え、この古町で1世紀近く変わらぬ味を守り続けて来ました。
花街として栄え、その歴史と風情が残る古町地区。
古町は、京都の祇園、東京・新橋と並ぶ芸妓のまちとして知られています。
古町から始まった佐藤さんの店は評判を呼び、三越や新潟駅前などに販路を広げました。
〈「里仙」社長 佐藤紳一さん〉
「おじいちゃんに言われたのは、“手で出来るものであれば手を使え”。みんな手の大きさも違うし指の太さも違う。同じ花が菊になったりバラになったりするかもしれない。おもしろいもの」
手仕事にこだわって和菓子を作り続けてきた佐藤さん。