【闘病】食が大好きなのに「スキルス胃がん」と告知され胃の全摘出… 私ががんの経緯をブログで発信する理由
食欲の変化から発覚したスキルス胃がんの闘病記。早期発見の重要性と心境の変化を赤裸々に語る。
家族でのがん歴や旅先でのポスター見による影響、手術前後のステージ進行や治療内容の詳細。
不安定な心境からの克服と、今後の治療方針に向けての意気込みがつづられる。
もともと食べることが大好きで、人よりもたくさん食べる・飲むという暮らしから突然の不調、そしてスキルス胃がんと告知され、胃の全摘出を経験した沖縄県にお住いのユッキーさん(仮称)。食事量の変化から胃カメラを受けたところ、病気が発覚したそうです。
すぐに手術を受けた結果、食事内容に変化はありつつも発症前と変わらず食事や趣味を楽しみながら過ごしています。「早期発見・早期治療が本当に大切なんです」とブログやSNSでも発信する裏側の思いに迫りました。
※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年1月取材。
[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
編集部:
胃がんが発覚するまでの経緯を教えていただけますか?
ユッキーさん:
食べることが好きで、一般の女性よりも食事量が多い方でした。ですが、あるとき食べる量が減ったような気がしたんです。例えば、ラーメン一杯にトッピングして完食していたのに食べられない、という感じです。
そこで、「胃カメラを受けてみよう」と思い受診すると、そのままの流れで胃の細胞を取って検査に回され、後日「スキルス胃がん」の告知を受けたというのが大まかな流れです。その後は紹介状を書いてもらい、大きな病院へ転院しました。
編集部:
食べる量が減っただけで検査を受ける行動につながらない気がするのですが、なぜ胃カメラを受けるまで至ったのでしょうか?
ユッキーさん:
もともと私の父や祖母が胃がんだったので、がん家系であることが頭の片隅にあったのが大きいです。あとは、広島県に旅行へ行ったときに、著名人のがん検診のポスターを見たのがすごく記憶に残っていて、この二つが大きなきっかけです。
編集部:
なるほど、突然のことで驚かれたのではと思います。当時どのような心境でしたか?
ユッキーさん:
精神的に不安定になりました。どのくらい進行しているのかが分からない状態のときは、「このまま死ぬかもしれない、やりたいことができなくなるかもしれない」という不安に押しつぶされそうでした。
それまで仕事もフルタイムで勤務していたので、業務ができなくなるのではという焦りもありました。
仕事に集中している時はよいけれど、ふとした瞬間に涙が溢れて決壊することが多かったです。でも、それと同時に「自発的に胃カメラを受けてよかった」とも思いました。
編集部:
その後、どのように治療を進めていくと先生に言われましたか?
ユッキーさん:
一度転院をしたのですが、転院後の病院で術前に受けた検査結果で「臨床分類ステージは2B」と言われました。
臨床分類ステージ2Bの標準治療は胃全摘+リンパ節郭清ですが、手術直前の胃カメラで私のがんの進行を見た医師から「手術所見によっては、脾臓に加えて胆嚢も摘出する可能性がある」と言われていました。
そして、術後の病理検査結果から、「病理分類ステージ3A」で確定し、このステージに沿った標準治療を行うことになりました。具体的には、術後1ヶ月の血液検査の結果を受けて錠剤の「TS-1」を服用開始して、その後に点滴(ドセタキセル)での治療を行いました。