50代、絶対に損しない!リタイア後の年金の受け取り方

AI要約

年金の受給方法や時期についてのポイントが解説されている。

申請主義の年金制度について、具体的な手続き方法が示されている。

繰り上げや繰り下げによる受給額の変化や損益分岐点について詳しく説明されている。

50代、絶対に損しない!リタイア後の年金の受け取り方

各種年金は、老後の生活を支える大切な資金。いつ、どうもらうの? 1円たりとも損したくない!そんな気持ちに応えるべく、賢い受け取り方&損しないためのポイントを、専門家・板倉京さんがアドバイス!

■年金と名がつくものはどれも“申請主義”

「公的年金に当たる老齢年金も、確定拠出年金も、請求して初めて受け取れるもの。自動的に口座に振り込まれるわけではありません」

受給可能な時期が近づくと、老齢年金は年金請求書が、確定拠出年金は受給権資格取得通知書が手元に届く。それをもとに、いつ、どのような受け取り方をするのかを決め、自ら手続きするように。繰り下げ受給を選択する際は、65歳時点で「〇歳から受給を開始したい」と申し出るのではなく、希望時期になったら請求すればOK。万が一手続きし忘れた場合、5年以内ならさかのぼって請求が可能。65歳から受給のつもりだったとしたら、70歳までに申請すれば、受け取り損ねた分が取り戻せる。

「ただし、年金を受け取る権利は5年で時効となるのでご注意を」

■繰り上げれば額が減り、繰り下げれば額が増える

公的年金の受給開始年齢は原則65歳だけれど、希望すれば、60歳~64歳に繰り上げることや、66歳~75歳に繰り下げることも可能。

「繰り上げは、65歳で受け取りはじめるより受給額が減り、反対に、繰り下げだと受給額が増えます。どちらがいいかは、持ち家か借家か、資産や同居家族の収入がどれくらいかといった経済状況や、老後のライフプラン、健康状態などで変わってきますが、“損益分岐点”を判断材料のひとつにするのも一案です」自分の年金がどれくらいになるかは、「ねんきんネット」などで試算できるが、65歳時点で毎月16万円の年金を受給すると仮定、それを基準に、60歳~75歳の各年齢での受給額と、何歳になったら、「65歳受給開始」より受給額が多くなるかという損益分岐点を記したのが、下の表。「もっとも何歳まで生きるかは誰もわからないので、『当分働くから75歳で』とか『元気なうちにお金を使いたいから60歳で』など、考え方優先でもいいと思います。なお、働きながら年金を受け取る際は、給与と年金の合算額に税金が課せられるので、その点、留意してください」。