1時間、1万歩歩いても「いつものようにのんびり」では、運動にならない!心拍数を上げる正しいウォーキングで、効果アップ!

AI要約

ウォーキングの効果を高めるポイントについて紹介。

適切な強度やペースで歩くことが重要。

歩数や時間よりも、心拍数を意識した歩き方が効果的。

1時間、1万歩歩いても「いつものようにのんびり」では、運動にならない!心拍数を上げる正しいウォーキングで、効果アップ!

手軽にできる健康法として定番のウォーキング。ところが、がんばって歩いているのにいまひとつ効き目を実感できないという声も多く聞かれます。そこで、筋力アップやダイエット効果を高める歩き方のポイントを紹介します(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/葛西由恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

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◆多くの人に足りないのは強度

ウォーキングには、筋力増強、心肺機能向上、脂肪燃焼、バランス能力維持、さらには認知症予防など、さまざまな健康効果があるといわれています。ところが、間違った歩き方をしていると期待する効果が得られないと指摘するのは、スポーツトレーナーの中野ジェームズ修一先生です。

「多くの人の歩き方で足りないのは“強度”です。筋力や心肺機能などの身体機能アップを目的とする運動には、“過負荷の原則”があり、その人が日常行っている以上の運動強度を与えないと効果は望めません。専門的にいえば、最大心拍数に対して60~80%の負荷をかける必要があります。これは“ややキツい”から“キツい”と感じるペースにあたり、息がはずむくらい心拍数が上がるよう、早足で歩くイメージです」(中野先生。以下同)

また、“歩数を多く”あるいは“長時間”歩くほど効果があると考えるのも、多くの人が陥りがちな間違いだと指摘します。

◆心拍数をしっかり上げて歩く

「よくいわれる、一日一万歩や、長時間のウォーキングが優先されると、速度が落ち、結果的に心拍数が十分に上がらない歩き方になってしまうのです。毎日1~2時間歩いているという人は、『運動した気になっている』だけで、あまり効果が出ていないケースが多い。むしろ、長時間の運動でタンパク質がエネルギーとして消費されてしまうため、かえって筋肉が落ちる原因にもなります」

つまり、健康増進のためのウォーキングのポイントは、“歩数”や“時間の長さ”ではなく、“歩くペース”。

「まずは、しっかりペースを上げた歩き方になっているか、自分のウォーキングを見直してみましょう。心拍数でいうと130~150がおおよその目安です。しかし、キツさの感じ方には個人差があり、本人は『ものすごくキツい』と感じても、たいして心拍数が上がっていないケースもあります。そんな失敗を防ぐためには、歩行時の心拍数をリアルタイムで表示してくれる腕時計型の脈拍計や心拍計があると心強いでしょう」