お遊戯会の練習をしない息子に、先生「お遊戯会なんて出なくてもいいんだよ」その言葉の”真意”を知り、焦っていた母親の考え方に変化が

AI要約

幼い子どもの個性を尊重し、親としてのあり方に気づくきっかけとなったエピソード。

親子の愛情や成長に対する考え方が変化し、息子への接し方も変わっていく様子。

子どもの無限の可能性と個々の意思を尊重することの大切さを学ぶ経験。

お遊戯会の練習をしない息子に、先生「お遊戯会なんて出なくてもいいんだよ」その言葉の”真意”を知り、焦っていた母親の考え方に変化が

子どもの成長を他の子どもと比べて落ち込んでしまう…。子どもには各々の個性があり、ひとそれぞれと頭ではわかっていても、なかなか心配はつきませんよね。今回はみんなと同じ行動ができないわが子を心配し悩みながらも、大切なことに気づくことができたママのエピソードを紹介します。

イラスト:23ca

アユさん(仮名)の息子さん(当時、年中)が通っていた保育所でお遊戯会がおこなわれたときのことです。息子さんは、お遊戯にまったく興味が持てなかったようで、練習にも参加をしませんでした。息子さんの演目は3つあったので、アユさんはせめて1つだけでも参加してほしいと思い「〇〇君、楽しそうに踊っているよ」「かっこいいねー」「1つだけでもいいからやってみようか」と、何度も声かけをしていました。

他の子どもたちが練習している姿を見ていると、やるせない気持ちになることもあり、下手でもいいから、みんなと一緒に同じことをしてほしいという気持ちになっていたアユさん。そういった気持ちのやり場にも困り、途方に暮れる日々でした。脅しのような言葉で練習に参加させるべきかと頭をよぎるほどでしたが、心のどこかで「それは違う」と思い明るく声をかけ続けたのです。

そんなある日、担任の先生の「お遊戯会なんて出なくてもいいんだよ」と言ってくれた言葉が、アユさんの心に響きました。「今日がダメな日だったら、あーあ、今日はダメな日だった!と、開き直ることも大切なんだよ」とアユさんを励ましてくれたのです。練習に参加してほしいと願うことは、親の都合であり、どうしても興味が持てない息子さんにとっては苦痛でしかないと気づいたアユさん。言葉は心の支えとなり、「今日ダメでも、また明日やればいいや!」と考え方にも影響を与えてくれました。

アユさんに当時のことを聞いてみました。

ーその後、ご自身の変化はありましたか?

物事をハッキリさせたいタイプで、その日のうちに問題を解決したいと思っていましたがグレーになることもある、不確かな状況で過ごさなければならないことがあるということを体で感じることができました。

ーその後、息子さんはどんな様子でしたか?

状況は変わらず、参加できない日々が続いていましたが、私の中で、良い意味であきらめがついていました。しかし、ある日の練習で息子が突然練習に参加しました。先生のお手本を真似しながら一生懸命、よさこいを踊っていました。

ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?

結局、お遊戯会当日は欠席しましたが、息子の演技をみることができて、本当に満足でした。それほどまでに、息子が私に見せてくれたよさこいは素晴らしくて尊いものでした。

ーこの経験を通して、同じような状況で悩む方にどのようなことを伝えたいですか?

子どもは無限の可能性を秘めていること。そして、いつでも一生懸命親を愛してくれている。どんな結果になっても、ありのままの姿を受け入れ、息子を大好きという気持ちをいつも伝えていきたいと思っています。

幼い子どもであっても1人の人間として、意思を尊重することの大切さに気づかせてくれた出来事でした。個性を認め、おおらかな気持ちで子どもに向かい合うことができればいいですね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。