「働く親にとって不可欠」児童減少も需要高まる「学童保育」民間委託検討も“人材不足”など課題山積

AI要約

学童保育は共働きやひとり親家庭の増加により需要が高まっており、民間委託も検討されているが、人材不足などの課題がある。

保護者の代わりに子どもたちを見守る支援スタッフが必要不可欠であり、施設の運営や活動支援を行っている。

学童保育は少子化の中でも需要が急増しており、待機児童も存在するが、その数は減少傾向にある。

「働く親にとって不可欠」児童減少も需要高まる「学童保育」民間委託検討も“人材不足”など課題山積

保護者に代わり放課後の児童を見守る「学童保育」は、少子化の一方、共働きやひとり親家庭の増加で需要が高まっている。このため民間委託を検討している自治体もあるが、慢性的な人材不足など課題が山積している。

保護者が仕事で日中家にいない児童を放課後や夏休みなどに預かり、安全な居場所を提供する学童保育。子供たちは友達と遊んだり宿題をしたりして時間を過ごす。

保護者の代わりに子どもたちと過ごし、見守っているのが支援スタッフ。支援スタッフは、子供たちの遊びや宿題の見守り、生活習慣を身に着けるためのサポートなど、その仕事内容は多岐にわたる。

佐賀市には93の学童保育施設があり、そのうち約9割が公設公営で運営されている。

少子化を背景に児童の数が減る中、学童保育の需要はこの数年で急増。現在、約3000人が登録し、小学生の4人に1人が利用している(2024年4月1日時点)。

学童保育施設を利用している保護者に話をきいてみた。

保護者:

学童保育がないと困ります。仕事しているので

「子どもがひとりっ子なので留守番させるわけにはいかず学童保育に任せている」と話す母親も多い。親が仕事をしている家庭にとって学童保育施設はなくてはならない存在だ。

佐賀県内の学童保育のスタッフや保護者から相談を受けるNPO法人は、共働きやひとり親家庭の増加で学童保育の需要が高まっていると現状を説明する。

また、希望しても入れない「待機児童」は、200人を超えていた4、5年前に比べると大幅に減少しているものの、今年度(2024年度)は51人にのぼる。

NPO法人 県放課後児童クラブ連絡会 石橋裕子理事長:

保護者の方が学童保育に入れなかったとか、待機になりそうだとか、そういうSOS的な相談も。他に何かいい方法はないかという相談を受けている

学童保育については、慢性的なスタッフ不足やスタッフの高齢化、場所の確保なども課題となっている。

このため佐賀市では、現在、市が行っている支援スタッフの採用や研修、児童クラブの運営業務全般、活動実費の徴収・管理などを徐々に民間の事業者に委託することを検討している。

佐賀市 坂井英隆市長:

放課後児童クラブの充実というのは非常に重要な課題だと思っていて、待機児童の解消というのは非常に難しい課題なのですけれども、場所の確保、それからスタッフの充実といったところをしっかりと進めていきたい