「スラムダンク」「ハイキュー!!」「キャプテン翼」も 熱い心を取り戻せるスポーツ漫画の名言
漫画の名言を通じて励まされる人が多いことに触れ、スポーツ漫画の名言を紹介。
「スラムダンク」や「リアル」など、井上雄彦作品からの名言が人々の心に響く。
「ハイキュー!!」など新しい世代にも影響を与えるスポーツ漫画も紹介。
子どもの頃に読んだ漫画のセリフに、今も励まされる人は少なくない。苦しいときに支えてくれるスポーツ漫画の珠玉の名言を紹介する。AERA 2024年9月2日号より。
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「あきらめたらそこで試合終了ですよ…？」
バスケットボール漫画「スラムダンク」（井上雄彦/集英社）で点差をつけられた試合で、湘北高校バスケ部の監督、安西先生が主人公の桜木につぶやいた名言だ。
パリ五輪で大逆転劇を見せた体操男子の水鳥寿思（ひさし）監督が、作者の井上さんから送られたこの言葉を引用しつつ投稿したXのこんなポストも話題に。「僕たちは最後まであきらめませんでした！」
ほかにも本誌アンケートで挙がった、「『負けたことがある』というのがいつか大きな財産になる」や、明治大学米沢嘉博記念図書館・現代マンガ図書館（以下、マンガ図書館）の河合正太郎さんが挙げた「お前は鰈だ 泥にまみれろよ」もスラムダンクの名言として知られる。
「泥臭く体を張り、周りを生かすことでチームに貢献できるということを端的に伝えるセリフ。スラムダンクは読むたびに、違うキャラクターの違う場面に感動できる作品です」（河合さん）
井上雄彦作品ではほかに、車いすバスケを描いた「リアル」（集英社）も名言の宝庫。代表的なものが、高橋の病室で野宮が言い放った愛のムチ的名言「努力するモンをあざ笑ってきたお前に何ができる？ 何ができんだよ？」。
野宮の名言ではほかにも、主人公の戸川について語った次の言葉も胸に響く。
「マシン脚を持ってねえからってヒガむなよ/シャックは鋼鉄の巨体を持ってるアイバーソンは全身バネのカタマリ 戸川清春はマシン脚！！ これはこいつの才能だ」
そんな井上雄彦作品の牙城に迫る“名言漫画”と目されているのが、バレーボールを描く「ハイキュー!!」（古舘春一/集英社）だ。
「大学の講義で、学生たちに影響を受けたスポーツ漫画を聞くと、かつては『スラムダンク』がトップ。ここ数年は『ハイキュー!!』が多くなってきました」
