入浴中に換気扇をつけてはいけない カビの発生を防ぐために大切な毎日の習慣 プロが解説

AI要約

浴室用の換気扇をつけたまま入浴すると天井から水滴が落ちる現象を防ぐためには換気扇を止めることがおすすめされている。結露の原因は浴室内の温度が下がることによるものであり、浴室乾燥機能を利用することで対策が可能。

日常的な掃除や定期的な換気扇の掃除が結露を防ぐために重要であり、水滴が気になる場合は配管の位置や建築の問題なども考慮する必要がある。

浴室換気扇周りのホコリが換気効率を低下させ、結露を引き起こす可能性があるため、定期的な掃除が必要である。

入浴中に換気扇をつけてはいけない カビの発生を防ぐために大切な毎日の習慣 プロが解説

 浴室用の換気扇をつけたまま入浴した際、天井からポタポタとしずくが落ちてきて「ヒャッ!」となった経験がある人もいるのではないでしょうか。こうした現象を防ぐために、入浴中は換気扇を止めるよう促すメーカーもあるようです。水滴が落ちてくるのはなぜなのでしょうか。整理収納アドバイザーで、掃除のプロである伊藤まきさんにお伺いしました。

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 洗い終えたばかりの髪に、天井から水がポタポタ……。そんなイラッとするシチュエーションは避けたいところですよね。

 メーカーによっては、入浴中に換気扇のスイッチを止めるようおすすめしています。天井から水滴が垂れてくるのは、冷えた浴室の壁で水蒸気が冷やされ、結露が発生するのが原因です。換気扇を回すと、浴室内に外気が取り込まれて温度が下がるため、短期的に結露が発生しやすくなってしまいます。

 結露によるカビの発生が気になる場合、入浴中は換気扇を止め、入浴後はしっかりと浴室内の水を拭き取り、30分~1時間程度換気扇を回して浴室を乾燥させるようにするといいでしょう。浴室乾燥機能がついているようであれば、それを利用してください。

 対策をしても天井から水滴が落ちてくる場合、思わぬ原因が隠れていることもあります。それというのも、私自身こんな経験をしたことがあるからです。

 以前、仕事でお伺いした、内装のみフルリノベーションをしたお宅の例です。そのお宅の浴室換気扇は換気能力が低く、取り換える予定でした。

 いざ換気扇周りを開けてみてびっくり。ものすごい量の水が溜まり、周囲にカビがびっしり生えていたのです。

 換気扇から水滴が垂れる原因は、このお宅のようにそもそも配管の位置が悪い、築年数が古い、建築工事にミスがあったなどの可能性もあります。水滴が気になるようであれば、ハウスメーカーや地元の工務店などにお願いし、確認してもらうといいと思います。

 また、浴室換気扇を使うと、湯気などと一緒に空気中に漂うホコリも換気口へ入り込みます。水分を含んだホコリは重いため、換気パイプの中にとどまってしまうことも。このようなホコリが溜まると換気効率が低下し、結露が発生しやすくなってしまいます。換気扇やその周辺は、定期的に掃除を行うようにしましょう。