Prime Video『No Activity』シーズン2が配信に! 豊川悦司&中村倫也インタビュー!

AI要約

豊川悦司、中村倫也が出演するコメディドラマ『No Activity』のシーズン2でのインタビュー。

時田と椎名のキャラクター成長や感情の変化、時田の淡いロマンスなどについて語る。

二人のコンビの魅力や作品作りへの楽しみ、中村倫也の独特な魅力についても言及。

Prime Video『No Activity』シーズン2が配信に! 豊川悦司&中村倫也インタビュー!

豊川悦司が全く仕事をしないベテラン刑事の時田信吾を、中村倫也が時田の相棒にして、人たらしな若手刑事の椎名遊を演じるコメディドラマ『No Activity』(Amazon Originalドラマ)。独特のテンポで絶妙な笑いをもたらす彼らのやり取りと、事件やトラブルをついつい引き寄せてしまう迷コンビぶりが楽しい同作が、待望のシーズン2に突入。互いへの信頼を胸に、作品愛を滲ませる豊川と中村が揃ってインタビューに応じた。

――シーズン2の時田と椎名を演じるにあたり、それぞれ大切にしたことは?

中村 シーズン1でタッグを組んだ2人の距離が、シーズン2ではもっと近くなっています。椎名が緊張していないというか、時田さんに馴れ馴れしく接しているんですよね。その変化が、歴史の積み重ねに感じられて。懐に入ったような距離感が僕はすごく居心地よかったですし、視聴者の皆さんにもニヤッとしていただけると思います。

豊川 コンビとしてさらにレベルアップしていて、次の段階に進んでいますよね。時田にとっての椎名くんは、いて当たり前の存在になっているんです。いい意味での空気になっていて、まるで1人でしゃべっているみたいな自由さがそこにある。シーズン1とはまた違う、なんとも言えない柔らかい空気がシーズン2のダイアローグには流れているんじゃないかなと思います。

――椎名は時田にだいぶ感化されてきましたね。

中村 もしかしたら、時田さんと一緒にいるとき以外はちゃんと仕事しているのかもしれないですけど。どの程度堕ちてしまったのか、僕も気になるところです(笑)。でも、椎名も大概ですから。時田さんに対する憧れもあるでしょうし。

――そんな椎名を、時田は愛おしそうに見ています。

豊川 時田からすれば、やっと見つけた愛すべき人ですから。

中村 あはははは!

豊川 何をしても許してくれる、何をしても喜んでくれる唯一の存在が椎名くん。彼を愛おしく思う気持ちは、もう自然と表情に表れていると思います。もはや時田から出ているのか、豊川悦司から出ているのか分からないものも出ているでしょうね。

――豊川さんからも愛が漏れている?

豊川 ええ、中村くんに対して。

中村 うれしいですね。もう、相思相愛の関係だと思います。シーズン1というセッションを経た分、シーズン2ではより意思疎通もスムーズでしたから。

――とはいえ、シーズン1から時間を置いての撮影だったとか。

中村 そうですね。約1年半ぶりくらいだったと思います。

豊川 でも、そんなに時間が経っているようには感じませんでした。初日からすぐに感覚を取り戻せましたね。

中村 だから、僕としては一度、別のパートナーを挟んでみたいんです。「あれ? 会話が転がらないな」となってから時田さんと再びコンビを組んで、「あぁ、やっぱり時田さんとじゃなきゃダメだ」となる(笑)。

豊川 それ、いいね! 上司に一度バディを変えられちゃってね。面白いかもしれない。

――離れて実感するものもあるでしょうしね。ただし、シーズン2にも“変化”はあり、時田の淡いロマンスが描かれました。

豊川 白石麻衣さん演じる冬花がとてもいいさじ加減で2人の間に入ってきてくれて、すごく面白かったです。

中村 でも、時田さんと椎名の間に入るのは嫌だったでしょうね(笑)。異物にならないように、けれど異物として。ものすごく難しい役どころを、絶妙なバランスで演じてくれました。

豊川 時田は彼女に対して本当に恋心を抱いているのか、そういった話はプロデューサーや脚本家の方々とも相談させていただきました。でも、最終的には「どっちでもいっか」となって(笑)。若い女の子がいて、おじさんがはしゃいでいて、はしゃぐおじさんを見て楽しんでいる椎名くんが一歩引いたところにいる。その構図の面白さがあれば、視聴者の皆さんも楽しんでくれるんじゃないかという結論に落ち着きました。

中村 僕も楽しかったです。もう、草花を慈しむ感覚で時田さんを見守っていました。「花よ咲け」と願う気持ちです(笑)。

――お話を聞いていると、作り手としての楽しさが伝わってきます。こういったシチュエーションコメディや会話劇を作るのは楽しいですか?

豊川 楽しいですね。物語がガーッと動く作品もいいですが、僕はわりとこういうのが好きで。落語じゃないけど、言葉遊びみたいなものが積み重なっていく。演じていても楽しいですし、見るのも楽しいジャンルだと思います。カジュアルに楽しめるというのは、エンターテイメントにおいてとても大事な要素の1つのような気がしていますね。

中村 僕もすごく好きです。人の雑談を見ていて笑えたり、時間が潰れるってすごいじゃないですか。

豊川 カフェとかでもあるよね。隣の席にいる人たちの話が耳に入ってきて、それが異様に面白くって。

中村 作為性があまりない分、すごく上質な気もします。だからこそ、作る側は難しいんですけど。“何もないけど楽しい”って、実はすごく難易度が高い。物語が大仰に転がるものや人の心の隅にあるもので共感を呼ぶ作劇とは、また違う難しさがあって。1拍取るか取らないかで芝居のニュアンスが変わり、面白くもつまらなくもなるものなので、役者としてもやりがいをすごく感じます。

――そんな『No Activity』での共演を通して、お互いに感じた魅力は?

中村 僕はもうずっとキュンキュンしています! 豊川さんが演じている時田さんにも、豊川さん自身にも。なんでしょうね……。時田さんの横にいると、僕の中のホスピタリティが総動員されるんです。なんでもしてあげたい気持ちになって。

豊川 もう、ユーミンの歌の世界だね。“守ってあげたい”んだ(笑)。

中村 “守ってあげたい”みたいです(笑)。

豊川 中村くんには、中村倫也という役者だけが持っているワン・アンド・オンリーのものがありますよね。最初はNHKの朝ドラ『半分、青い。』でご一緒したんですが、少し話しただけでもその雰囲気を感じて。シーズン1でご一緒したときに改めて実感しましたし、シーズン2で実感がより大きくなりました。可愛いと言ったら失礼ですけど、愛おしいです。それと同じぐらい、頼りがいもあります。

――シーズン3では実感がもっと大きくなりそうですね。

豊川 シーズン18までやりますから。1年に3シーズンのペースで、6年計画です(笑)。

中村 ライフワークみたい(笑)。

豊川 自分が見る立場のときは、シーズンが多いほど身構えちゃうんですけど。でも、このドラマは1話30分もありませんから! ライトに見ていただけると思いますし、僕たちも楽しみながら作っていきたいです。