全作品約140点が日本初公開。ヒルマ・アフ・クリントのアジア初大回顧展が東京国立近代美術館で開催へ

AI要約

スウェーデン出身の画家ヒルマ・アフ・クリントのアジア初となる大回顧展が、東京国立近代美術館で開催される。

アフ・クリントは抽象絵画の創案者として知られ、評価が急速に高まっている画家で、作品数も1000点以上に及ぶ。

展覧会では代表作や資料、影響を受けた要素などを通じて、彼女の画業の全貌が明らかにされる。

全作品約140点が日本初公開。ヒルマ・アフ・クリントのアジア初大回顧展が東京国立近代美術館で開催へ

 スウェーデン出身の画家ヒルマ・アフ・クリントのアジア初となる大回顧展「ヒルマ・アフ・クリント展(仮称)」が、東京国立近代美術館

で開催される。会期は2025年3月4日~6月15日。

 アフ・クリントは、ワシリー・カンディンスキーやピエト・モンドリアンら同時代のアーティストに先駆け、抽象絵画の創案者として知られる画家で、近年その評価が急速に高まっている。しかし、彼女が残した1000点以上の作品は、長らく限られた人々にしか知られていなかった。1980年代以降、いくつかの展覧会を通じて徐々にその存在が広まり始め、21世紀に入り、彼女の作品は世界的な注目を浴びるようになった。

 2018年にはニューヨークのグッゲンハイム美術館で開催された回顧展が、同館史上最多の60万人もの観客を動員。また、その存在と画業に迫るドキュメンタリー映画

『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』は22年に日本で公開され、多くの人を魅了した。

 今回の展覧会では、高さ3メートルを超える10点組の絵画《10の最大物》(1907)をはじめ、アフ・クリントの作品約140点が展示。すべてが初めて日本に紹介される作品であり、代表作シリーズ「神殿のための絵画」を中心に、彼女が残した資料や、同時代の神秘主義思想、女性運動など、その創作に影響を与えた多様な要素を通じて、その画業の全貌を明らかにする。