【西海岸リビング&インテリア!】丘の上にレトロな地中海風ヴィラ!

AI要約

ハリウッドヒルズ・ウエストに位置するインテリアデザイナーの家を紹介。

マーティン・ローレンス・ブラードのデザイン哲学やセレブの顧客について。

1920年代の地中海風ヴィラをモロッコ調デザインで改装。

【西海岸リビング&インテリア!】丘の上にレトロな地中海風ヴィラ!

ウエストハリウッドから丘を上がったところに位置する閑静な住宅地ハリウッドヒルズ・ウエスト。ここにアンディ・ウォーホルやデニス・ホッパーが住んだ家を改装したインテリアデザイナーが住む。そのお手並みを拝見しよう。

白と黒の模様が美しいマーブルの床が目を引く階段ホール。正面に飾った三角の鏡を重ねた光の立体アートは、英国出身のアンソニー・ジェームズによるもの。この作品をディスプレイするアトリエテーブルは、家主のカスタムメイド。

マーティン・ローレンス・ブラード[Martyn Lawrence Bullard]

1967年英国ロンドン生まれ。モデル、俳優を経て、インテリアデザイナー兼TVパーソナリティ。ジュエリー、壁紙、家具などのブランド〈MLB〉を手掛け、各地にショールームを展開している。

「精一杯“生きる”こと、経験を分かち合う人々を含めて人生のすべてを受け入れるという意味で“愛する”こと、装飾やデザインの美しさによって世界に喜びと輝きをもたらす意味で“飾る”こと」の3つのモットーがつまったリビングルーム。ソファとカーテンはブラードが展開する〈MLB〉。左手の大きな窓と天井も彼のデザイン。ヤシの木の置物はイヴ・サンローランの所有品で、オークションで入手。夕日の絵画はアンディ・ウォーホル作。形の面白さから購入した白いふたつのアームチェアは、’70年代もの。

デザインとアートの街、ウエストハリウッド。ここに著名なインテリアデザイナー、マーティン・ローレンス・ブラードもショールームを構えている。そんな高感度な彼が生活の拠点に選んだのが、ハリウッドヒルズ・ウエスト。「ショールームに近く、最高のレストランや文化的な場所が揃う。ファッション、アート、デザイン、素晴らしいインスピレーションがあり、日常生活に彩りを添えてくれる」と、1926年築の家を購入した。

実はこの家、雑誌や書籍で紹介されるほど、多くの有名人が住んだことで知られる。そのスタイルは、1920年代にLAの建築で主流だった地中海風ヴィラ。当時の建築家たちは欧州の名所に触発され、幻想的な“いいとこどりのハリウッドのヴィラ”を作り上げた。それをブラードが1年かけ、モロッコ調デザインを加え、増築と改装を行った。

「流行は追うのではなく作るもの」という考えのもと、インテリアのテーマはエクレクティック(折衷)。特定のスタイルではなく、好きなものをミックス。美しいと思うすべてを魔法のカクテルのようにシェイクするとか。ただし「かき混ぜはしない」と添えるのが、彼のエスプリ。

あなたにとって家とは? と問うと、「聖域。私が何者であるか、どう暮らし、なにが好きかを表現し、魂を覗く窓。真の人格を示し、最終的には人生の支えになる」。この哲学が、多くのセレブの顧客や友人を引き寄せるのだろう。