【正しく選べば土砂降りでも濡れない!】ハンモックと組み合わせるべき「タープの選び方」<素材、大きさ、重量編>

AI要約

タープの導入を考えることで悪天候への対応が可能になります。タープは雨や風から守るためのシートであり、ハンモックと組み合わせることでシェルターとして使用できます。

タープの選択肢は多く、専用品以外にも一般的なタープを使用することもできます。素材としてはシリコンコーテッドナイロンやポリエステルが一般的であり、軽量かつ耐久性に優れています。

さらに軽量な素材としてDCFがありますが、扱いにくさや高価な点があります。どの素材を選んでも設営時に注意が必要です。

【正しく選べば土砂降りでも濡れない!】ハンモックと組み合わせるべき「タープの選び方」<素材、大きさ、重量編>

 雨、風、寒さなど悪天候への対応策として、タープの導入も検討しましょう。

 タープとは耐水性、あるいは防水性を備えた素材のシートを指し、主に雨よけ、日よけ、風よけのために使います。日本では沢登りや渓流釣りの幕営道具としても使われてきました。また北米を中心に、軽量化志向の強いハイカーからシェルターとして支持されている道具でもあります。

 このタープを屋根や壁としてハンモックに組み合わせることで、悪天候に対応できるハンモックシェルターが完成するのです。

 ハンモックに組み合わせるタープには専用品もありますが、必ずしも専用品を選ばないといけないわけではありません。必要な大きさとハンモックに適した形状を把握していれば、地面に張って使う一般的なタープ(グラウンドタープ)を使うこともできます。そういった意味では、ハンモックと組み合わせ可能なタープの選択肢は非常に多いといえます。

 ハンモックと組み合わせて使うタープの素材は、繊維にシリコンを染み込ませたシリコンコーテッドナイロン(シルナイロン)やシリコンコーテッドポリエステル(シルポリ)が一般的です。

 このシルナイロンやシルポリは、防水性と強度を備えていながらも軽量であることから、テントの素材としてもよく使われています。多くは格子状の補強が入ったリップストップ生地(正方形、ひし形、六角形など)になっており、生地の破断を最低限に抑える工夫がなされています。厚みは20~30D(デニール)くらいが一般的で、軽さに特化したものでは10~15D(デニール)のものもあります。

 これらの生地には繊維のバイアス方向に沿って適度な伸縮性があり、設営時に幕体にかかるテンションが分散されるので、シワなくきれいに設営しやすく、タープにはもっとも適した素材といえるでしょう。

 シルナイロンやシルポリよりも、さらに軽量な素材にDCF(ダイニーマコンポジットファブリック)があります。この素材はダイニーマ繊維(ポリエチレン)をUV樹脂でラミネートした薄いフィルム状の生地です。重量比ではナイロン、ポリエステルよりもはるかに強度が高く、防水性、耐紫外線性があり、生地が吸水しないことから、超軽量なテントに採用されています。

 タープの素材としては群を抜いた軽さです。しかし、生地の特性として収納時にかさばるうえ、生地に伸縮性がないため、丁寧に設営しないとテンションが不均一になってシワができやすいなど、やや扱いにくい部分があります。また、ほかの素材に比べて高価なため、一般的とはいえません。