還暦過ぎれば運転が変わる! 「年相応」の走り方こそ、ベスト・タイムの秘訣だった【エンジン編集部長期リポート 79号車 ポルシェ911カレラ4S(996型)#69】

AI要約

ムラカミ編集長が参加したエンジン・ドライビング・レッスンで運転の奥深さを再確認。

過去と現在の運転スタイルについて考察し、最適な運転方法を模索。

筑波1000での走行記録を更新し、次回も更なるベストタイムを狙う。

還暦過ぎれば運転が変わる! 「年相応」の走り方こそ、ベスト・タイムの秘訣だった【エンジン編集部長期リポート 79号車 ポルシェ911カレラ4S(996型)#69】

エンジン編集部の長期テスト車、79号車のポルシェ911カレラ4S(996型)。昨年2月に還暦を迎えた79号車担当の編集長ムラカミが、今年2回目のエンジン・ドライビング・レッスンに参加したリポートです。長年受講しているなかで、今回新たな発見があったようで……。

◆運転の奥深さ

5月に筑波サーキットで開催されたエンジン・ドライビング・レッスンに79号車で参加して、みなさんと一緒に汗をかいてきました。

運転というのは本当に奥が深いもので、長年、同じドライビング・レッスンを受講していても、まだまだ新たな発見があります。

クルマが違えば、走り方もそのクルマに合わせて少し違ってくるし、その日の天候や気温によって最適な運転の仕方も変わってくる。それに、人間は誰もが歳を取っていくわけで、最近では、それによって運転の仕方も変えていく必要があるように感じています。

正直に言って、毎月のようにアマチュア・レースに参戦していた40代の頃には、かなりアグレッシブな運転をしていました。ブレーキはできるだけ奥まで我慢しないと、インを差されてしまうと思っていたし、アクセルもできるだけ早く全開にした方がタイムを短縮できるものだと思い込んでいました。確かに、レースで周りと競っている場合には、そういう運転も必要だったように思います。

でも、今ではまったく違う考え方で走っています。つまり、ブレーキはむしろ手前から踏み、抜きながら薄くコントロールしてコーナーに進入した方が上手く速く曲がれると思うし、アクセルもトラクションを感じながらジワッと踏んでいった方が効率のいい加速ができると考えています。とはいえ、正解はひとつではないから、運転は人それぞれ、クルマそれぞれのベストがあるのだと思います。

この日もそんなことを考えながら、みなさんと同乗したり、先導走行したりして、できるだけコミュニケーションを取りながら走りました。筑波1000でのベスト・タイムは44秒177。単独で走った終盤は、ほぼ安定してこれに近いタイムで走れました。次回は10月でもっと涼しくなるでしょうから、そろそろ43秒台に入れたいと思っています。 

文=村上 政(ENGINE編集長)

■PORSCHE 911 CARRERA 4S

導入価格(新車時):340万円(1244万2500円)

導入時期:2017年4月

走行距離(導入後):13万1598km(4万9213km)

(ENGINE2024年8月号)