親野智可等先生が伝授する自由研究のやり方!熱中体験型/何かのついで型/思いつき単発型/コンクール応募型、4つのタイプを見極めて「達成感」と「信頼関係」を育むチャンスに

AI要約

自由研究は達成感と親子の信頼関係を育むチャンスである。子どもが小さな成功体験を通じて達成感を得ることが重要であり、その結果自己肯定感が高まり、親子関係も良くなる。

子どもの好きなことに熱中して取り組む「熱中体験型」の自由研究が効果的である。熱中することで幸福度が高まり、自己肯定感や自信が育ち、親子関係も向上するポジティブなサイクルが生まれる。

親は子どもの熱中していることを見つけ、存分に応援してあげることが重要。子どもが夢中になれる道具を揃える、図書館に連れて行くなどのサポートが親の役割であり、子どものやる気や創造力を引き出す。

親野智可等先生が伝授する自由研究のやり方!熱中体験型/何かのついで型/思いつき単発型/コンクール応募型、4つのタイプを見極めて「達成感」と「信頼関係」を育むチャンスに

「夏休み、うちの子の自由研究どうしよう」と頭を悩ませている保護者の方も多いのでは? しかし、教育評論家の親野智可等先生は、「肩の力を抜いてください。自由研究は達成感と親子の信頼関係を育む絶好のチャンスなのです」と話します。そこで、親野先生に、子どもが楽しみながら取り組めるテーマの見つけ方や、親ができる効果的なサポート術を教えていただきました。この夏、子どもが「できた!」と感じられる瞬間を一緒に作りましょう。

自由研究の目的は、達成感を味わうこと、親子の信頼関係を築くことの2つです。よいものを作ることや、終わらせることの優先順位はあくまでその次でしかありません。それよりも、色を上手に塗れた、朝顔の観察をするために早く起きられた、など、小さな成功体験から達成感を得ることが大切です。それが自己肯定感を高め、自信につながります。そして、うまくできたことを親が褒めてくれると子どもは心から嬉しくなり、親子関係もどんどん良くなっていきます。

①【熱中体験型】いちばんオススメ!子どもの「好き」を活かそう

私がオススメしているのは「熱中体験型」です。好きなことに熱中すると脳からドーパミンが分泌される→幸福度が高まる→自己肯定感が高まる→自信につながる→親子関係もよくなるというポジティブなサイクルが生まれます。さらに、ドーパミンが放出されると、脳の血流が増えてシナプスが増え、地頭が良くなり、IQも高くなるだけでなく、やりたいことを自分で見つけてどんどん挑戦する力や、試行錯誤する力、やり遂げる力などの非認知能力も身に付きます。

■ポイント 1: 存分に応援してあげる

好きなことに熱中している子どもたちを、存分に応援してあげましょう。普段、子どもたちは忙しくて好きなことややりたいことを思う存分楽しむ時間がなかなかありません。しかし、夏休みは比較的時間があるので、日頃やりたくてもできなかったことがたっぷりできるチャンス。子どもが熱中して活動に取り組めるように、必要な道具を揃えてあげたり、図書館に一緒に行ったりしてあげることで、子どもはますますやる気になり、夢中になっていきます。

■ポイント 2: 子どもの興味を観察する

粘土遊びやブロック遊び、ペットのお世話など、大人から見て「これが研究なの?」と思うようなことでも、子どもが夢中になれるのであれば何でも構いません。お子さんは普段、どんなことに夢中になっていますか? よく観察してそれを見つけてあげてください。

■ポイント 3:熱中している様子を写真に撮る

熱中している様子を写真に撮って記録しておけば、「研究」としてまとめて学校に提出することができます。「絵を描くこと」に熱中しているのであれば、絵を描いている姿や、色を塗っている様子、使っている画材、描きあがった作品などを写真におさめておきましょう。「サッカー」に夢中な子であれば、ボールを蹴っている様子や、練習している姿、チームメイトとの交流、試合中の場面などもよいですね。

その記録を提出できる形にするために、写真をプリントアウトしてアルバムに貼り、日付や説明、コメントを添えます。「これはこういうふうに作って、材料集めが大変でした」「ここで工夫しました」などと説明を加えると、熱中したことが目に見える形でまとまり、素晴らしい自由研究が完成します。