パリ五輪で“特需到来”の見方も…ローソンのデリバリー好調に関係者驚き、ファストフードは約1.5倍

AI要約

パリ五輪開幕から日本勢のメダルラッシュに沸く中、ローソンの商品デリバリーが好調を記録。食事や飲み物の需要が増加し、五輪特需に乗じた結果となっている。

セーヌ川での“船上パレード”や日本選手の活躍が話題となり、自宅でスポーツ観戦を楽しむ人々のニーズが高まっている。ローソンのデリバリーサービスも好評を得ている。

2024年に向けて急成長中のローソンは、五輪効果もあってさらなる経済効果を見込んでいる。国内のデリバリー市場も拡大傾向にあり、タイパ重視の需要が増加している。

パリ五輪で“特需到来”の見方も…ローソンのデリバリー好調に関係者驚き、ファストフードは約1.5倍

 7月26日の開幕から日本勢のメダルラッシュに沸くパリ五輪。時差の関係もあって夜から深夜の競技開催が多く、スポーツの自宅観戦が浸透してきていることもあり、食事や飲み物のデリバリーが注目を集めている。こうした中で、大手コンビニチェーン・ローソンの商品デリバリーの販売が好調を記録。関係者の間で驚きが広がっている。スポーツ観戦の関連消費によって、“五輪特需”に沸いている格好だ。

 同社によると、今回、パリ五輪開幕前の7月18日~21日の週末と、開幕が重なった7月25日~28日の週末のデリバリー売上のデータを集計して比較。カテゴリー別で見ると、ファストフードについて「約1.5倍とかなりの伸長がありました」。冷凍食品は約1.6倍、酒類が1.5倍以上となった。また、7月24日にデリバリー専用商品として開発した、辛さが3倍でボックスタイプの「からあげクン レッド3倍味」を投入すると、通常のからあげクン レッドが含まれる商品の合計と比べて3倍の売上をマークしたという。

 先週末は、セーヌ川での“船上パレード”が話題を呼んだ開会式に始まり、柔道女子で日本勢の金メダル第1号が生まれ、メダルラッシュとなったスケートボード男女ストリート、近年人気が高まっているバスケットボール男子の1次リーグ・ドイツ戦など、注目度の高い試合・競技がめじろ押しとなった。自宅でお酒とおつまみを飲食しながら、五輪観戦を楽しんでいる傾向がうかがえる。

 2024年3月~5月の全店平均日販で2位となり、業界内で勢い付く同社。五輪による一定の経済効果も舞い込んでいるようだ。

 国内のデリバリー市場は、時間の使い方の効率化を求める「タイパ(タイムパフォーマンス)重視」の世相や買い場の減少などを背景に、拡大を続けている。同社では、2019年8月からデリバリーサービスの導入を開始。利用客は『Uber Eats』『Wolt』『menu』『出前館』といった外部のデリバリーサービスのアプリからローソンの商品を選び、配達員が指定の場所まで商品を届ける内容で、現在、全国約6800店舗まで導入が広がっている。