本日7月31日が最終日のスペース・マウンテンの様子を見てきた! 開発担当者が語るこれまでとこれから

AI要約

東京ディズニーランドの人気アトラクション「スペース・マウンテン」が本日クローズし、新たなスペース・マウンテンが2027年にオープンする。

最終日はパス取得でスムーズな乗車が可能で、ゲストはラストを楽しむために大盛り上がり。

開発者インタビューでは、新たなスペース・マウンテンのコンセプトや想いが語られた。

本日7月31日が最終日のスペース・マウンテンの様子を見てきた! 開発担当者が語るこれまでとこれから

 東京ディズニーランドは、アトラクション「スペース・マウンテン」を本日7月31日の閉園を持ってクローズする。

 1983年の開園とともに41年間パークの移り変わりをともに見てきた本アトラクションは、2027年に周辺環境を一新し、新たな「スペース・マウンテン」としてオープンする。約3年間のしばしのお別れを前に、たった今、その勇姿を眺めてきたので早速レポートする。また、記事の後半では開発者インタビューもお届けする。

■ 「スペース・マウンテン」の誕生って? クローズ前にさくっとおさらい

 スペース・マウンテンは、東京ディズニーランドで「ビッグサンダー・マウンテン」「スプラッシュ・マウンテン」と並び3大マウンテンと呼ばれる大人気アトラクション。すり鉢状の特徴的な外観は、”科学とテクノロジーが調和する明日の世界”であるトゥモローランドのシンボル的な立ち位置だ。

 前述のように、開園当初からパークで運営しており、今年で41周年目を迎えている。アトラクションのコンセプトは、ウォルト・ディズニーが考案。当時は実現するための技術がなかったが、1975年に世界初のコンピューター制御により完全にシステム化されたスリルライドとして実現。フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートの「マジックキングダム・パーク」に登場した歴史を持つ。

 アトラクションの開発にはアメリカ初の宇宙飛行士の一人であるゴードン・クーパー氏がコンサルタントとして参加。氏はNASAで得た知識を注ぎ込み、宇宙旅行を実際にすることなく、宇宙を体験できる最高の時間を提供できるよう力を尽くしたという。

 東京の「スペース・マウンテンは」1977年のカリフォルニアのディズニーランド・パークに続き、世界で3番目に誕生。2006年10月から約1年間のリニューアルを経て、2007年に現在の姿に。巨大なドームが夜になると鮮やかなライトで照らされる記憶がある人も多いはずだ。

■ 最終日当日は、スマホでのパス取得でスムーズな乗車に! ラストを噛み締めるゲストで大盛り上がり

 現在開催中のスペシャルイベント「セレブレーティング・スペース・マウンテン:ザ・ファイナルイグニッション!」で盛り上がるアトラクション周辺は、最終日とあって現行のスペース・マウンテンで最後の宇宙旅行を楽しもうと多くのゲストでにぎわっていた。

 事前にスマホで公式アプリ経由で「東京ディズニーリゾート40周年記念プライオリティパス」の取得ゲストのみの利用がアナウンスされており、比較的スムーズに列が進んでいる印象だ。

 またアトラクション周辺では、キャストがオリジナルデザインのシールを配布。これまでの感謝がこもった、キラキラと輝くスペシャルな1枚と記念撮影するゲストも見かけることができた。

 さらにパークオープン時には、トゥモローランドのキャストらがズラリと並び、ゲストらをお出迎え。記念撮影などコミュニケーションを楽しむゲストで周辺は盛り上がるなど、まさにフィナーレにふさわしい空間に。

 宇宙旅行の最終日を楽しんだゲストにも話を聞いてみた。群馬から来園したゲストは、「今日はスペース・マウンテンに絶対に乗らなきゃ!と親子で楽しみにしてきました」とコメント。「小さいときに乗車して、大きくなってからも楽しめて、いい思い出ができました。ちょうどオープンしたのが私が20歳のときでしたし、一旦クローズするのは寂しいですが、新しくなったら、絶対また来ます。今日は3回乗ります!」と話してくれた。

 姉妹で来園したゲストは、「最後だなぁと感慨深かったですね、生まれたときからあるアトラションなので、クローズがまだ信じられませんが、最後に思いっきり楽しめました。期待以上のものができると思うので、絶対にまた乗りにきます!」と語った。

 キャンペーン応募で当選し、最終乗車がかなったゲストも。「本当に久しぶりに乗りましたが、小学生のときと同じように楽しむことができて。約40年経って、そろそろのタイミングかなと思っていたので、3年後が楽しみ! きっと想像を超えたものができあがるのでは?」と高い期待を寄せていた。

■ 「ひとめで分かる象徴的なデザインに」「現代における“トゥモローとは”を考えた」と開発担当者

 2027年の新規オープンを前に開発担当者2名に話を聞くことができた。新たなスペース・マウンテンの開発を手がける技術本部アトラクション建設プロジェクトチームの小西航平氏は、今回の新規開発について「トゥモローランドの象徴的な存在のため、ひとめで分かるデザインに、そして“これが『スペース・マウンテン』だよね”と体験も含め感じてもらえるよう開発しています」と話す。

 また、「最初のスペース・マウンテンで得られたよさを大切にしながら、現代における“トゥモロー”そして“トゥモローランド”とはどういうものか?をディズニー社とウォルト・ディズニー・イマジニアリングらと考え抜きました。どのような要素が必要で何を求められているのか、どういったものを表現すべきか、さまざまな検討を重ねました。ディズニーテーマパークにふさわしいショーストーリーのあるアトラクションとなりますので、ぜひお楽しみに!」とのこと。

 2027年にグランドオープンを予定する新たなスペース・マウンテンは、ジェットコースタータイプの屋内型アトラクションという形態はそのままに、特殊効果や新たな性能を加え、今まで以上にスリルと興奮に満ちた宇宙旅行ができるアトラクションに完全新規でオープンする。

 さらに、2007年のリニューアルを手がけ東京ディズニーリゾートのさまざまデザインを約35年に渡り担当してきた設計建設部デザインサービスグループの西尾智憲氏にもアトラクションへの想いを聞くことができた。

「2007年のリニューアルは当初の“漆黒の宇宙を疾走する”というコンセプトはそのままに、宇宙の果てにある未知なるエネルギーをスペースポートと呼ばれる宇宙船で収集。そのエネルギーを元にアトラクション全体とロケットが稼働するというストーリーを追加し、デザイン。外観はそのままに内側の演出などを大幅に変更しました。初日は最初のゲストが拍手で戻ってきた際にうるっとしたのを覚えています。演出の確認のため連続で何度も乗ったこともありました」と、開発当時とリニューアル当日のこぼれ話も。

 また現行のスペース・マウンテンについては、「1983年にオープンし、多くのゲストに未来への夢と希望を与え続けてこれたと考えています。体験時間は数分とあっという間ですが、そこで生み出された思い出は心に残っていくもの。今日でクローズとなりますが、次なる進化したスペース・マウンテンもすでに開発されているので、ゲストにまたどのような思い出と感動を提供できるのか、私自身としても非常に楽しみ」と語ってくれた。

 常に進化を続け未来を見せてくれるトゥモローランドは今回のスペース・マウンテンも含めて、「ミート・ザ・ワールド」や「ファンタジーランド行きスカイウェイ」「キャプテンEO」「ミクロアドベンチャー!」、そして「グランドサーキット・レースウェイ」「スタージェット」など、数々のアトラクションがクローズし、新たなアトラクションのオープンで進化を遂げてきた場所だ。

 開園当初からあったトゥモローランドの8つのアトラクションもスペース・マウンテンのクローズで、すべてが切り替わることに。まさに大きな節目を迎えたと言えるだろう。

 現在公式サイトでは、360度アトラクションを貸し切った気分になれるスペシャルコンテンツを9月1日まで限定で公開中。

 さらに本日のパーククローズ後には、スペシャル動画の配信も決定! 公式SNS(XやInsagramほか)で発信されるとのことなので「スペース・マウンテン」のそれぞれの思い出とともに、未来の新たなる宇宙旅行に想いを馳せてみよう!

(c)Disney