【熱狂パリ五輪】日本代表はいくつのメダルを獲得できるのか?注目競技と選手を検証

AI要約

東京オリンピックでの日本代表のメダル獲得数や競技ごとの傾向を振り返る。

アメリカのデータ会社によるパリオリンピックでの日本代表のメダル獲得予想について紹介。

多くの選手が健闘する最高の夏を願う、放送作家の言葉。

 (小林偉:放送作家・大学教授)

■ 東京では計58個ものメダルを獲得

 いよいよ7月26日午後7時30分(日本時間、7月27日午前2時30分)に開幕するパリオリンピック&パラリンピック。前回の東京大会が1年遅れの2021年7月開幕でしたから、3年という異例の短いスパンでの開催となります。

 前回の東京では、金27個を含む合計58個ものメダルを獲得した日本代表。無観客開催ながら、やはり“地の利”を生かしたからなのか、金メダル数、メダル総数共に過去最高の記録を更新しています。では、来たるパリではどれぐらいの数のメダルを獲得するのか、気になっている皆さんも多いのでは? 

 そこで、今回はパリでの日本代表のメダル予想も含めた検証を行ってみました。

 まずは、前回の東京オリンピックで日本代表が獲得したメダルについておさらいしてみましょう。以下、競技別に表にしてみました。

 メダルを獲得したのは、18競技。東京で実施された競技総数が33ですから、およそ54%で表彰台に上ったことになりますね。

 男女別にみると、男子26個、女子29個、男女混合3個。女子の活躍の印象が強かったように思いますが、数としてはほぼ半々でした。

 ちなみに、その前のリオ大会の日本代表メダル数は以下の通り。

 リオでは11競技、合計で41個ものメダルを獲得した日本代表。実施競技総数が28と東京よりも5つ少なかったのですが、メダルに絡んだのは39%。東京は15ポイントも上乗せしたことになります。これには追加競技として実施された、野球/ソフトボール、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの5競技すべてでメダルを獲得したことが大きかったと思います。

 競技別に見ていくと、体操、競泳、レスリング、柔道、バドミントン、陸上、卓球の7競技が2大会連続でメダルを獲得。これが現代日本スポーツ界の“お家芸”なのでしょう。逆に、シンクロ(現・アーティスティックスイミング)や重量挙げなどは少しランキングを下げているという感じでしょうか。

 また、野球/ソフトボール、空手という日本の“お家芸”として追加した競技がパリでは採用されなかったことは残念です。

 さてさて、ようやく本題。パリで日本代表はどれだけのメダルを獲得するのでしょう?  毎回、的中率の高さで定評のあるアメリカのデータ会社=グレースノート社による予想では、ズバリ日本のメダル獲得数は49。東京の58には及ばずとも、リオの41は上回るだろうという数値です。内訳は、金=13、銀=16、銅=20と表彰台の一番高いところには遠い感じですね。

 さらに金メダル予想を細かく見ていくと、“お家芸”の体操で、橋本大輝が個人総合と種目別の鉄棒、そして男子団体で金3つ。レスリングでも女子の須崎優衣、藤波朱里、桜井つぐみがそれぞれ金と計3つ、柔道は男子で阿部一二三、女子で角田夏実、そして混合団体で計金3つ。フェンシングでは女子サーブル(有効面が上半身のみ)で江村美咲が、スケートボードでは女子パークで開心那が、陸上では女子やり投げの北口榛花が、そしてセーリングの混合470級の岡田・吉岡組が金と予想されています。

 アレ?  卓球の早田ひなは?  柔道の阿部詩は?  女子ゴルフの笹生優花は?  男子バレーボールは?  女子バスケは?  バドミントンは?  ブレイキンは? ・・・などと不満に思う方もいらっしゃるでしょうが、あくまでもアメリカの会社による予想です。ただし、それだけ客観的な評価であるとも言えますが・・・。果たして実際はどんな結果になるのでしょう。是非、大会後に答え合わせもしてみたいと思います。

 最後に、放送作家としてこれまで多くのスポーツ番組に携わってきた筆者から一言。

 勿論、メダルを獲得した選手たちは本当に素晴らしいですが、獲得できなかった多くの選手たちも皆、美しいです。とにかく日本代表、そして各国と各地域のアスリートたちにとって、最高の夏になることを願ってやみません。