【夏を快適に過ごす】知識で厄介な羽虫から逃れる「ハンモックの虫対策豆知識」<場所探し編>

AI要約

山での虫対策として、虫の少ない場所を見つける方法を紹介。

湿気の少ない、下草の少ない、風通しの良い場所が虫が少ない可能性が高い。

ハンモックを使用することで地面の状況に左右されず、快適な場所を選択できる。

【夏を快適に過ごす】知識で厄介な羽虫から逃れる「ハンモックの虫対策豆知識」<場所探し編>

 前回はハンモックの虫対策として、ハンモックにバグネットを組み合わせて使う方法をご紹介しました。しかし、バグネットを使う以外に、もっとシンプルな方法もあります。今回は、ハンモックならではの虫対策の方法をご紹介しましょう。

 道具に頼らず、山で虫問題を解決する方法は、ズバリ「虫の少ない場所」を見つけることです。春から秋にかけての山では、虫に悩まされることもしばしばありますが、山全体がそうとは限りません。虫の生息しづらい場所は、じつは山の至るところにあるのです。

 蚊、メマトイ、アブ、ブユなどの羽虫が少ない場所を知るには、まずどのような場所に多いかを知ること、さらに彼らが生息しにくい条件を知ることが大切です。

1:湿気の少ない場所

 羽虫の多くは湿気のある場所で繁殖するため、川や池など水場の近くは避けましょう。地形的にくぼ地になっていて、湿気が溜まりやすい場所(地面が常に湿っているような場所)も避けた方がよいでしょう。

2:下草の少ない場所

 羽虫は表面積に対して体重が軽く、雨や風の影響を受けやすいため、いつでも逃げ込める場所が必要です。彼らの逃げ場となる草が生い茂った場所(葉の裏が退避場所になる)もなるべく避けた方がよいでしょう。

3:風通しの良い場所

 羽虫は一定以上の風を受けると、飛翔をコントロールできなくなる(蚊は風速2m以上)とされており、風のある場所を嫌います。風通しの良い場所=羽虫の少ない場所と考えてよいでしょう。

 山で虫が少ないのは「湿気がなく」「風通しの良い」場所、我々にとって快適な場所でもあります。つまり、蒸し暑いときに気持ちの良さそうな場所を求めて歩けば、必然的に虫の少ない場所にたどり着くのです。

 しかし急峻な地形の多い日本の山では、もし仮にそんな快適な場所を見つけたとしても、傾斜があったり地面が荒れていて、そこでゆっくり落ち着いて過ごせるかわからない、といった不安もあるでしょう。

 そんなときこそ、ハンモックの出番です。支点になる樹木さえあれば、地面の状況(傾斜、濡れ、岩など)に左右されず設営場所を選択できるハンモックなら、「虫が少ないけれど、テントなどを張りづらい場所」でも設営に困ることはほとんどありません。「山でも虫の少ない場所でゆっくり落ち着いて過ごしたい」なら、ハンモックの右に出る道具はないと言っていいでしょう。