世界遺産登録20周年「高野山」で「宿坊」に泊まってみた! 意外すぎる「精進料理」&聖地の修行体験レポ

AI要約

高野山は、和歌山県にある真言密教の聖地で、弘法大師を祀る奥之院が見所の一つである。

参拝道には20万基の墓石や戦国武将の供養塔があり、神聖な雰囲気を感じることができる。

奥之院では、弘法大師のために行われる生身供や奥之院ナイトツアーなど、様々な体験ができる。

世界遺産登録20周年「高野山」で「宿坊」に泊まってみた! 意外すぎる「精進料理」&聖地の修行体験レポ

 平安時代初期に弘法大師空海が開創した「高野山」は、和歌山県の標高約1,000m級の山々に囲まれた、真言密教の聖地である。

 その高野山を擁する「紀伊山地の霊場と参詣道」が2024年7月7日、世界遺産登録20周年を迎える。今回は人々を魅了して止まない、高野山のおすすめのスポットや宿坊体験の様子を紹介する。

 高野山で外せない見どころといえば、弘法大師を祀る御廟(ごびょう)がある「奥之院(おくのいん)」だ。

 杉の木に覆われた約2kmの参道には、およそ20万基の墓石などが並び、神聖な空気を感じる。織田信長や武田信玄といった戦国武将の供養塔もあり、歴史好きにはたまらない。

 参道の最後にある御廟橋(ごびょうばし)より先は霊域に入る。ここから写真や動画の撮影は禁止だ。御廟橋を渡った先の燈籠堂には多くの献灯があり、堂内正面には2つの「消えずの火」が1000年以上絶えることなく灯り続けているという。

 祈親上人(きしんしょうにん)が献じた祈親灯(きしんとう)と、白河上皇が献じた白河灯(しらかわとう)である。仄暗いお堂の中で、数多の燈籠の明かりが並ぶ光景は幻想的で思わず息を呑む美しさだ。

 御廟では弘法大師が人々の幸せを願い、今も瞑想を続けているといわれる。そのため、毎朝6時と10時30分の2回、弘法大師のために食事を運ぶ「生身供(しょうじんぐ)」という儀式が続けられている。

 筆者は10時30分の生身供に立ち会ったが、儀式が約1200年間欠かさず続くことに驚き、弘法大師の偉大さに思いを馳せた。

 なお、僧侶が案内する「奥之院ナイトツアー」では、夜の参道を歩く体験ができる。昼間とは違う奥之院を見られるのでおすすめだ。

 また、奥之院を含む8か所で、7月7日から世界遺産登録20周年記念特別御朱印が2,000枚限定で登場する。高野山では記念イベントも多数あるので、ぜひチェックしてほしい。

●高野山 奥之院住所 〒648-0294 和歌山県伊都郡高野町高野山550

電話 0736-56-2002(御供所:5月~10月 8:00~17:00、11月~4月 8:30~16:30)

●奥之院ナイトツアー電話 0736-26-7311