吉野ケ里遺跡の石棺から骨の成分 赤色顔料から水銀も、佐賀県

AI要約

佐賀県は吉野ケ里遺跡での発掘調査結果を公表した。石棺墓内の土から骨の成分であるリン酸が検出され、赤色顔料にはベンガラや微量の水銀が含まれていた。

発掘調査により弥生時代の有力者の墓である可能性が高まり、人が埋葬されていたと推測されている。

発掘調査は10年ぶりに行われ、2022年5月に日吉神社跡地で始まった。石棺墓の発見以降、土壌の科学分析が進められていた。

 佐賀県は5日、手付かずだった吉野ケ里遺跡(佐賀県吉野ケ里町、神埼市)の「謎のエリア」で、石棺墓内の土から骨の成分であるリン酸を検出したとする発掘調査の結果を公表した。石棺内部の赤色顔料はベンガラや微量の水銀を含んでいることも分かった。県の担当者は人が埋葬されていた可能性が高いとし「弥生時代の有力者の墓」との判断を補強する材料になると説明した。

 10年ぶりとなる発掘調査は2022年5月、日吉神社跡地で開始。昨年4月に石棺墓を発見し、県は土壌の科学分析などを進めていた。