「都合がいいように話をすり替えられる」「今、そんな事は話してない!」モラハラ夫と話し合いができない6つの理由

AI要約

結婚したものの優しさが嘘だったと気づいた女性たちの苦悩

モラハラ夫による家事参加拒否とその対処法

夫に家事参加を求める際の具体的なアプローチ方法

「都合がいいように話をすり替えられる」「今、そんな事は話してない!」モラハラ夫と話し合いができない6つの理由

夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。自分を大切にしてくれ、本当に優しい人だから結婚をしても幸せになれると信じていたのに、結婚した途端に優しい姿が全て嘘だったとわかり苦しんでいる女性がたくさんいます。

モラハラだとわかっていても、経済的理由や子どもの養育の問題、夫のモラハラが治り優しくなってくれるかもしれないという期待から離婚を決断できない方が多くいます。離婚を決意しても、実際に離婚の手続きを進めようとすると夫から拒否をされ調停や裁判にまで発展し、次第に心を病んでいってしまいます。モラハラの闇はとても深いものです。そんなモラハラについて長年に渡りカウンセリングを続けてきた私なりの対策をお伝えしています。

今回は家事を一切手伝わずに、病気の時も食事の用意を要求してくるモラハラ夫に悩むK子さんのお話を書かせていただきます。

もともと自分の考えを言うことが苦手だったというK子さん。結婚前から自分の意見を言わずに、夫のいうことに素直に従ってきたそうです。しかし夫が仕事が休みの日「自分は毎日頑張って働いているのだから休むのは当たり前」と言い、家事や子育てには一切参加しないことが続いていました。

K子さんは不満と疲れも溜まってきたので、勇気を出して夫に自分の考えを言ってみました。

「私だって子供の保育園の送迎、パート、と家事以外にもやることは多く疲れています。休みの日は一緒に家事や子育て参加をしてほしい」と頼んだそうです。

しかし夫は「お前は当たり前のことしかしていない」と言って、家事参加をキッパリと断り、ねぎらいの言葉ひとつもかけてくれなかったのです。

それ以上言うと喧嘩になると思い、その時はグッと堪えました。けれど、K子さんに我慢の限界がきたある日、夫に再び勇気を振り絞って家事の参加を頼みました。

「あなたは仕事で頑張ってくれてるのはわかる。でも私がお世話をしているから、子供も元気に育っているし、掃除や洗濯も手を抜いていない。あなたも家事に参加すべきだし、少しは私に感謝してくれたっていいんじゃないかしら…」

すると夫は「家事は女の仕事。そして主婦として当然の行為をしているんだから、感謝することは一つもない」と夫は蔑んだ目でK子さんをみたのです。

家事参加をしない夫をモラハラだと断定することはできません。その理由は、家事をしたくても家事スキルがない、昔の風習を今も信じて女性が家事と子育てをするものだと思い込んでいる、自分の両親が家事育児は全て女性の仕事だという育て方をしてきたなどの背景も考えられます。

現代は女性も仕事をするのが普通になり、家事や子育ての比重は女性のほうが高めではありますが、男性の家事参加は当たり前になってきています。共働きなのに家事全てが妻側の負担になっている場合、妻のストレスは相当なものになります。

夫に家事参加をさせる具体的な方法は、夫側の理由により異なります。

家事スキルのない夫には、やってもらいたいことを丁寧に教えることで改善します。やりたくてもどうやったらいいのかわからない男性もいます。そして夫が家事参加をした場合、妻自身のルールを押し付けることはタブーです。子育てと同じように、夫を褒めることで家事は楽しいと感じてもらうことがポイントです。頭ごなしに自分のやり方と違うからといって怒るのは厳禁です。

そして、家事は女性がやるものと思い込んでいる夫の場合。育ってきた環境で染みついた思い込みを改めてもらう必要があります。そのためには、数値などで可視化することが効果的。現代社会における男性の家事参加状況と夫の現状との乖離はどれくらいあるのか、妻が家事と育児に使っている時間はどれくらいなのか。口で伝えるだけでなく、1日のスケジュールとともに紙に書きだします。数値化・文章化することで、夫は妻の大変さを理解できます。目で見ることでしっかりと情報が頭に入るからです。

それでも「家事と育児は女性の仕事」と決めつけ、全ての責任を妻1人に押し付ける場合はモラハラに入ります。

K子さんの場合は、夫にお願いをしたのにキッパリ断られています。そして一切手伝うことはせずに妻を蔑むような目で見る態度はモラハラ夫の特徴になります。