息子夫婦から孫も含めた「親子3世代旅行」に誘われました。費用は祖父母の私たちが負担すべきでしょうか?

AI要約

高齢化社会における新しい消費トレンドとして、3世代型消費が注目されている。

3世代旅行では、費用の負担は祖父母世代か子世代かについて検討されている。

金融資産の保有額から見ると、祖父母世代が旅行費用を負担する可能性が高い。

息子夫婦から孫も含めた「親子3世代旅行」に誘われました。費用は祖父母の私たちが負担すべきでしょうか?

近年、親・子・孫の世代が一緒になって消費活動する「3世代型消費」が注目されています。高齢化社会のなか、平均寿命が延びて元気な祖父母世代の割合が増えたことなどにより、さまざまな市場において新たな動きが起きています。

そのうち親・子・孫の3世代で旅行する「3世代旅行」は、子どもをもつ世帯の多くが経験する可能性があるでしょう。今回は、3世代旅行でかかる費用を祖父母が負担するべきなのか考えてみました。

少子高齢化が進む日本では、孫一人に対して両親と両祖父母からかけられる金額が増えていると考えられ、さまざまな業界がプロモーションを展開しています。中でも3世代旅行は、別々に暮らしているとなかなか会えない祖父母と孫が一緒に過ごす時間が取れることや思い出づくり、親孝行にもなるとして注目されています。

旅の計画を立てたり手配したりする準備がおっくうで、旅に出る機会が減っていた祖父母世代も、3世代旅行では旅の準備を子世代にまかせられるため、旅に出やすくなっていることも人気の理由でしょう。

費用を誰が負担するかについては、祖父母世代が負担する家庭もあれば、子世代が負担する家庭もあるといえます。

子世代は子育て中で何かとお金が必要となるため、3世代旅行の費用を祖父母世代が出してくれるのであれば助かることでしょう。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」(令和5年)で、一般的に子育て世代とされる30歳代、40歳代の平均金融資産保有額を見てみると、30歳代は601万円(中央値150万円)、40歳代では889万円(中央値220万円)となっています。

一方、祖父母世代にあたる60歳代、70歳代の平均金融資産保有額は、60歳代が2026万円(中央値700万円)、70歳代が1757万円(中央値700万円)です。このデータを見る限りでは、金融資産保有額に余裕がある祖父母世代が旅行の費用を負担する流れになる可能性は考えられるでしょう。