マヒの段階を簡単にセルフチェック! あなたに最適な訓練方法をご紹介!

AI要約

運動マヒのマヒ改善の難しさとリハビリテーションの重要性について

ヒューゲルメイヤーアセスメントに基づく上肢マヒの評価と訓練法の段階分け

訓練法はマヒの程度に合わせて段階的に進め、肩からの回復を重視

マヒの段階を簡単にセルフチェック! あなたに最適な訓練方法をご紹介!

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“正しい訓練”でおこなえば、手の機能はUPする! 

脳卒中後遺症である運動マヒは、発症から6ヵ月たつとマヒの改善がほとんど見込めなくなるといわれています。上肢のリハビリテーション治療で一番大切なことは、マヒのレベル(程度)にあった正しい訓練法です。マヒがよくなるには順番があります。『腕が上がる 指が動く 脳卒中によるマヒのためのリハビリテーション・ハンドブック』より、患者さんがより自主的に取り組みやすいようにマヒのレベルにあわせた段階ごとの訓練法を紹介します。

前編記事<マヒした手を動かすには? 入院中のリハビリテーション治療だけでは“手がよくならない”のはなぜ? >

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 ヒューゲルメイヤーアセスメント(FMA)による点数で上肢マヒの重症度を評価します。患者さんが取り組みやすいよう専門的な評価に基づいて訓練法を4段階に分けました。

 ■ヒューゲルメイヤーアセスメント(FMA)とは

 脳卒中の運動マヒの程度を評価するために使われているFMAは、1975年にFugl-Meyerらが発表した機能障害の総合的な評価法です。

 評価法には、(1)運動機能、(2)バランス能力、(3)感覚、(4)関節可動域・痛み、の項目があります。

 肩・肘・前腕の動きの評価で36点あります。手関節の評価で10点、手指の評価で14点、上肢としての協調運動やスピードで6点あり満点が66点です。

 点数が高いほど機能障害が軽度であり、低いほど重度であると評価します。

 マヒの程度にあった訓練をしなければ、よくなるものもよくなりません。『腕が上がる 指が動く 脳卒中によるマヒのためのリハビリテーション・ハンドブック』では、FMAに基づいた評価により4段階に分けた訓練法を紹介します。

 マヒの回復は通常、肩から起こります。重度のマヒでは、肩周りのストレッチや関節可動域訓練を中心としたSTEP1の訓練を積極的におこないます。同時にSTEP2でできるものをやりながら、STEP1をクリアします。

 その後、STEP2では回復を促す治療法なども取り入れ、STEP3でできるものをやり

ながらSTEP2をクリアします。同様にSTEP3に取り組むときには、STEP4でできるものにチャレンジしながら進めます。このように、回復の過程にあわせて訓練を進めます。