鬼の洗濯板を使う鬼は、いったいどのくらいの大きさなのか?気象予報士が徹底調査!

AI要約

宮崎市青島の鬼の洗濯板は、宮崎観光のシンボルであり、国の天然記念物に指定されて90年を迎えている。

鬼の洗濯板は実際には「洗濯岩」と呼ばれるが、「洗濯板」という表現も一般的である。両方の呼び方が問題ないとされている。

洪水や波の作用によって形成された鬼の洗濯板は、隆起海床と奇形波蝕痕が織り成す奇妙な景観であり、日本で唯一の広大な波状岩の場所である。

鬼の洗濯板を使う鬼は、いったいどのくらいの大きさなのか?気象予報士が徹底調査!

宮崎市青島の鬼の洗濯板は、宮崎観光のシンボル。人間が使う洗濯板の大きさは30cm台~50cm台まで様々だが、鬼の洗濯板を使う“洗濯板”は、いったいどれくらいの大きさなのか?気象予報士の酒井晋一郎氏が徹底調査した。

宮崎有数の観光地、青島に広がる“鬼の洗濯板”が国の天然記念物に指定され、5月で90年となった。

青島に広がる“鬼の洗濯板”が、鬼の洗濯「岩」という言い方をされることもある。“洗濯板” “洗濯岩”どちらが正しいのだろうか?宮崎県総合博物館の学芸員、赤崎広志さんに聞いた。

県総合博物館 地質担当学芸員 赤崎広志さん:

実は地理・地質の世界では昔から“洗濯岩”を使っていた。国土地理院のホームページでも“洗濯岩”と書いてある。2007年の県議会では、“洗濯板”のほうが言葉としての通りがいいので、観光の業界では“洗濯板”に統一しましょう、というふうになっている。

“洗濯板”か“洗濯岩”どちらの言い方がよいのか、県議会で議論されていた…!赤崎さんは地質屋さんということで、洗濯岩との言い方をしているが、どちらの言い方を使用しても問題はないという。

気象予報士・酒井晋一郎さんは、以前、観光で青島の風景を見た際に、まさに『洗濯板』みたいだ」と印象を受けたとのことで、“洗濯板”の方がしっくりきたそうだ。

「鬼の洗濯板」は国の天然記念物に指定されており、正式な指定名は「青島の隆起海床(りゅうきかいしょう)と奇形波蝕痕(きけいはしょくこん)」。

この奇妙な形はいったいどうやってできたのか?

赤崎さんによると、洪水などで泥と砂が一緒に海の深いところへ落ちていくときに、砂のほうが粒が大きいため先に沈み、そのあとに泥がたまる。これを繰り返すと地層ができる。

隆起によって陸側が持ち上がり、地層が斜めになる。ただ、海の波が斜めになった地層を削り平らになる。潮の満ち引きで水が上がったり下がったりするときに砂岩より軟らかい泥岩だけを削ると、砂岩が飛び出したこのような鬼の洗濯岩が出来上がるという。

波が削るスピードと隆起するスピードが絶妙なバランスをとっているのがこの場所。日本でもこんなに広く波状岩が見られるのはここだけだ。