どうすれば子どもが英語を読めるようになる? 「おうち英語」の「読む」ときのコツを翻訳家がアドバイス

AI要約

子どもが家で英語を学習する際の読むコツや親の心がまえについて述べられています。まずは、英語の音に慣れてから読むことを始めることが重要で、視覚的にも理解できるようになるために音と文字をセットにする方法が提案されています。

子どもと一緒になぞり読みをすることで単語や文法を確認し、子どもがやりやすい方法で進めることが強調されています。子どもの興味・関心に合わせた絵本や児童書を選ぶことも重要です。

翻訳家の鹿田昌美さんのアドバイスを取り入れながら、子どもの英語学習を楽しく進めていくコツが紹介されています。

どうすれば子どもが英語を読めるようになる? 「おうち英語」の「読む」ときのコツを翻訳家がアドバイス

 子どもが家で英語を学習する際に「読む」ことはどう身につけていったらいいのでしょうか? 翻訳家の鹿田昌美さんに「おうち英語」の「読む」ことに取り組む際のコツや親の心がまえを聞きました。ポイントは、子どもの耳が英語の音に十分慣れたら、まずは文のなぞり読みから始めること。低学年のうちは一緒に「文字を目で見て英語の音を口に出す読み方」を続けてみましょう。「AERA with Kids」(朝日新聞出版)からお届けします。

■英語の文字を読めるってすごいこと!

 英語を「読む」ことは、「聞く」ことに十分慣れてから、少しずつ取り入れていきます。

「今まで音声でなんとなく理解していた単語を、読むという行為で言葉に結び付けることで、視覚的にもしっかり理解できるようになります」

 とはいえ、いきなり英語の文章を読むのは難しいので、音と文字をセットにして、音声を聞きながら英語の文字に慣れさせ、「読める」を実感させていくのが無理なく進めるコツ。

「『読む』というと、一人で黙読するイメージがありますが、それはだいぶ先のこと。きれいな音声を聞いて正しい英語と文字(スペル)がイコールになるよう、一緒になぞり読みをしてあげてください」と鹿田さん。

 子どもが「一緒に読んでほしい」と言ってきたときは、正しい英語の発音を知ることより、「親と英語を読む時間を楽しみたいから。苦手でも読んであげたり、一緒になぞり読みをしたり。「本という素材を渡すことや取り組みに寄り添うこと、子どもの興味の動向を観察するのが大事です」

「なぞり読み」することで単語や文法を確認したり、文の構造を把握したり、強調された語を見つけることもできるようになります。声に出すなぞり読みに慣れたら、音声なしでなぞり読み、なぞりながら黙読するなど子どもがやりやすいよう変化してOKです。

 ここでも「聞く」と同様、子どもの興味・関心から選んだ絵本や児童書を選ぶことが大事。お気に入りの一冊を繰り返し読みながら進めてみてください。

(取材・文/船木麻里)

○鹿田昌美/翻訳家。国際基督教大学卒業。翻訳歴25年、これまで翻訳した作品は80冊以上。去年出版され、反響を呼んだ『母親になって後悔してる』(オルナ・ドーナト著、新潮社)も鹿田さんの翻訳。著書『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』 (飛鳥新社) は「おうち英語」のしくみや仕掛けから、英語学習の不安が「これならできる」に変わる一冊。具体例が満載で楽しく読めると評判に。