国産初の遺伝治療薬コラテジェン、正式承認を受けずに販売終了…医療新興企業アンジェス

AI要約

医療新興企業アンジェスは国産初の遺伝子治療薬「コラテジェン」の販売終了を発表

販売終了の理由は効果の確認ができなかったため

再生医療等製品の中で初めて正式な承認を受けずに販売終了する

 医療新興企業アンジェス(大阪府茨木市)は24日、国産初の遺伝子治療薬「コラテジェン」の販売を終了すると発表した。市販後の調査で、国内の最終治験の結果と同様の効果を明確に確認できなかったためという。期限などの条件付きで製造販売が認められた再生医療等製品は四つあるが、正式な承認を受けずに販売を終えるケースは初めて。

 コラテジェンは体外から遺伝子を入れて再生を促す遺伝子治療薬の一つ。動脈硬化などで脚の血管が詰まって潰瘍や壊死(えし)を起こす重症患者に注射で薬液を投与する。

 2019年3月に厚生労働相が販売を認めたが、治験が小規模だったため5年間の期限付き販売となった。正式な承認を得るには改めて申請する必要があり、同社は23年に申請していたが、近く取り下げる。

 今後は米国で投与された結果を踏まえ、より軽度な患者にも対象を広げた上で、年内にも改めて申請する。承認されれば販売を再開できる。

 また、コラテジェンの販売元の田辺三菱製薬(大阪市)は同日、販売終了に伴い流通分を回収すると発表した。