29歳“世界最高齢ネコ”の元気な姿が話題に…長寿の秘密は?「ソファーに飛び乗れる」
イギリス・チェシャー州に暮らすレスリー・グリーンハフさん(69歳)は、サビ猫のミリー(メス)と「2人暮らし」。ミリーは1995年生まれで、29歳として多くのメディアで「世界最長寿猫」と報じられている。
ミリーは元気で耳は遠くなっているが健康で、レスリーさんとの絆が長寿の秘訣となっている。
レスリーさんは妻の亡くなった後もミリーと仲良く暮らしており、最長寿猫としてのギネス記録の申請を検討している。
イギリス・チェシャ―州に暮らすレスリー・グリーンハフさん(69歳)は、サビ猫のミリー(メス)と「2人暮らし」だ。レスリーさんによるとミリーは1995年生まれ。つまり現在29歳であり、「恐らく世界最長寿猫である」として多数メディアが報じている。
猫の平均寿命が12~18年であることを考えると大変な長寿猫であるミリー。レスリーさんによると、動きはスローになってはいるものの、29歳とは思えないほど元気であり、その様子を下記のように語っている。
「まだ(ソファーの上に)飛び乗れますよ」
「飼い始めてから獣医にかかったこともなく、健康上の問題もありません。耳が少し遠いようすが、私のベッドで寝るのが大好きです」
<亡き妻から託された猫>
レスリーさんがミリーと出会ったのは2012年。この年、レスリーさんは後に妻となるポーラさんとデートサイトで知り合った。元々ミリーはポーラさんの飼い猫だった。レスリーさんとポーラさんが電話で話しているとき、「ニャーニャー」と可愛い声がしたという。それがきっかけで、ポーラさんは当時16歳だったミリーをレスリーさんに紹介した。
ポーラさんは1995年、生後3カ月のミリーをもらい受け、以来大切に育ててきたという。
「ミリーは初めて会った時からとても愛らしい猫でした。実はミリーは近所の他の猫からいじめられていた時期があったので、(ポーラさんはミリーを)外に出すのをやめて家の中で飼うようになりました。ミリーは用心深く、とても恥ずかしがり屋です。(ミリーの性格や完全室内飼いをしていることが)彼女の長生きにつながったと思います」
2013年に婚約したレスリーさんとポーラさんは、2014年に結婚。幸せに「3人」で暮らしていた。しかし幸福な生活は6年で終わりをつげた。コロナウィルスが猛威を振いはじめた2020年、ポーラさんはコロナに感染し、急逝してしまったのだ。
愛妻を亡くし悲しみにくれたレスリーさんだったが、ミリーにも衝撃を与えた。
「(妻の死は)私たち2人(レスリーさんとミリー)にとって信じられないほどつらいできごとでした」
「ミリーは妻の不調に気付いていたのでしょう。(妻の死後、ミリーは)何も食べなくなってしまったんです」
レスリーさんは何とかミリーが食事をするよう、エビや鶏肉を与えつづけた。そして徐々にキャットフードも食べるようになったという。
不幸中の幸いは、レスリーにはミリーが、ミリーにはレスリーさんがいたことだった。
「私とミリーは、妻が亡くなる前にすでに絆を築いていました。ミリーはよく私の膝の上に座っていましたから、妻は『ミリーはあなたのことが大好きなのね』と言っていました」
【ギネス記録の申請を検討中】
今回亡き妻を偲び、彼女の忘れ形見であるミリーの話をしたレスリーさん。しかし現在「存命する最長寿猫」としてギネス記録を保持しているのはミリーではなく、1995年12月29日に誕生した28歳のフロッシーという猫だ。
レスリーさんはミリーの方がフロッシーより先に生まれていると信じており、「最長寿猫」の申請を検討しているそうだ。
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妻の死から4年。現在もレスリーさんとミリーは、仲良く暮らしている。ミリーとの生活で唯一の問題点は「引っ越しができないこと」だと語っている。
「私は引っ越しをしたいと思っているのですが、ミリーが引っ越しに伴う移動に耐えられないのではないかと心配なんです」
これからもレスリーさんは「ミリーを第一に」考えながら、生活していく予定だ。レスリーさんの愛情を一身にうけていることこそが、ミリーにとって最大の長寿の秘訣なのだろう。