YouTube、AIによる顔や声の悪用を防ぐ不正対策ツールを開発

AI要約

YouTubeはAIの適切な利用のためのツール開発に取り組んでおり、アーティストの顔や声などを悪用する事例に対応するため、新たな肖像権管理技術などを開発中。

開発中のツールには、AI生成コンテンツを自動的に検出・管理する機能や、YouTube上でのAIによる人物描写を管理する技術などが含まれている。

YouTubeはテクノロジー主導で権利の侵害などに対応し、2007年以来数十億のクレームを処理してきたが、AI時代にも同レベルの保護を提供するとしている。

YouTube、AIによる顔や声の悪用を防ぐ不正対策ツールを開発

YouTubeは5日(米国時間)、AIの適切な利用のためのツール開発について発表した。AIを使った動画や楽曲制作が簡単になる中、アーティストの顔や声などを悪用する事例もある。YouTubeではアーティストの権利を守りながら、AIを創造性のために使う仕組みとして、新たな肖像権管理技術などを開発する。

開発中のツールは2つ。1つ目は、クリエイター/パートナーの歌声を模倣したYouTube上のAI生成コンテンツを自動的に検出・管理する機能。コンテンツを照合する「Content ID」内で新たな合成歌声識別技術を開発する。2025年にパイロットプログラムを開始予定としている。

もうひとつが、クリエイターや俳優、ミュージシャン、アスリートなど、様々な業界の人々がYouTube上で自分の顔を映したAI生成コンテンツを検出・管理できるようにする技術。YouTube上でのAIによる人物描写を管理するツールを、プライバシーポリシーのアップデートとあわせて整備していく。この技術は開発中としている。

これら新機能により、YouTubeは権利の侵害などに対し、テクノロジー主導で対応。Content IDは、2007年以来、YouTubeでは毎年数十億のクレームを処理してきたが、「同レベルの保護をAI時代にもたらす」としている。