「駆けつけ可能ですか?」 AED「いち早く届ける」アプリに登録 救急隊より先に到着したら

AI要約

アプリ「AED GO」を通じて、誰かが倒れた際に近くにいる人がAEDを届ける取り組みが進んでいることが紹介されている。

AED GOを利用してAEDを届けた男性の体験談やアプリの仕組み、実証実験が行われている自治体などが紹介されている。

地域貢献の一環として第一生命保険の社員がAED GOをダウンロードし、AEDを届けに駆けつけた男性の行動が描かれている。

「駆けつけ可能ですか?」 AED「いち早く届ける」アプリに登録 救急隊より先に到着したら

誰かが倒れた時、アプリに通知が来て、近くにいる人が呼びかけに応じてAED(自動体外式除細動器)を届ける――。そんな取り組みが全国3自治体で進んでいることを知っていますか? 通知を受けて救急隊よりも早く到着し、AEDを届けて使った男性は「身体が反射的に動いた感じ」と振り返ります。「自分のように助けに走っていける人がいると思うので、全国にこの取り組みが広がってほしい」と話します。(withnews編集部・水野梓、河原夏季)

「185メートル、すぐそこじゃん!」

3年前の1月、千葉県柏市のオフィスで働いていた第一生命保険の北島圭一郎さん(29)は、スマホの通知を見て驚き、そう思ったといいます。

通知が鳴ったのは、アプリ「AED GO」からでした。

「駆けつけ可能ですか?」と表示された画面に「はい」と答え、すぐに上司に「ちょっと行ってきていいですか」と声をかけ、「後先考えずに飛び出しました」と振り返ります。

AED GOは、愛知県尾張旭市と千葉県柏市、奈良市で実証実験が行われているアプリです。

道路や公共施設などで誰かが倒れ、119番通報を受けた消防局が、「心停止の恐れがあり、AEDが必要」と判断したら、ボランティアでAED GOに登録した人に通知が届く仕組みです。

位置情報や通知をオンにしていた人の中から、対応可能な人が呼びかけに応じて「AEDを届ける」という取り組みです。

第一生命保険の柏支社では2020年から柏市と協力し、地域貢献の一環として社員みんながAED GOをダウンロードしていました。

当時、柏支社でアプリの推進担当を担っていた北島さんは「何もないのが一番ですが、もし近くで起きたら駆けつけようと思っていました」と話します。

アプリ内の地図では、現在地と最寄りのAED、人が倒れているところの3カ所が表示されます。

会社を飛び出して「早く信号変われ」と思いながら国道を渡り、AEDがあると表示されていたコンビニに駆け込んだ北島さん。

店員に「AEDありますか?」と声をかけたところ、最初はすぐに理解されず「LEDですか?」と返されたそう。

「AEDです」と何度か伝えたら分かってもらえて、レジ内にあったAEDを手渡され、現場へ向かいました。