上場7年目のメルカリ、創業者・山田進太郎、“反省”を語る…「もっと大胆に」

AI要約

メルカリ社長の山田進太郎が2024年の業績や方針について振り返り、成長率未達の反省を語る。

山田はスピード感を取り戻す必要について危機感を示し、アメリカ事業の転換についても言及。

2024年はメルカリが攻める姿勢を示す一方、外部環境のマイナス圧力にも直面した1年であった。

上場7年目のメルカリ、創業者・山田進太郎、“反省”を語る…「もっと大胆に」

「日本の成長率を上げたい、USも反転(成長)させたいと取り組んで来たが、うまくいかなかった。反省は大きい。

ただ、それ以外の新しい事業、『メルカリ ハロ』、マーケットプレイスの越境EC対応やメルカリShops、メルコイン、メルカードが伸びたことが、増収増益につながった。『地力』はついたという風に思っている」

8月13日に開いた本決算会見の翌日、Business Insider Japanの単独インタビューに応じたメルカリ社長で創業者の山田進太郎は、2024年6月期の1年をこう振り返った。

メルカリは今、上場から7年目を走り始めている。会見でも、増収増益の黒字着地とはいえ「成長率が未達」だったことは、反省点として何度も言及していた。

メルカリをめぐっては、米Mercari, Inc.のレイオフをはじめとするアメリカ事業の大幅な転換を「リセットボタンを押した」と表現する報道関係者もいる。

現段階でアメリカ事業の撤退は一切頭にないが、「仕切り直し」であることは山田自身も認める。

創業者として、大企業化しつつあるメルカリの風土をどう見るのか。山田が語ったのは、「スピード感を取り戻さなければならない」という意外なほど率直な危機意識だった。

(本インタビューは前後編でお届けします。後編は8月21日公開予定です)

「もっと色々、早く大胆にできたかなとは思ってはいる。そこは反省がある」

山田はちょうど1年前の8月に実施した本決算後のインタビューで、コロナ下の舵取りについて「黒字にはなったが臆病すぎた」と取材に答えている。

この反省をもとに、2024年6月期はメルカリが掲げるバリューの1つ「Go Bold」(大胆にいけ)を意識して「攻める」一方、インフレをはじめとする外部環境のマイナス圧力に苦しんだ1年でもあった。

目標としていた成長率に届かなかったもどかしさには「外部環境(のマイナス要因)は色々あったとは思っているが、そこを言い訳にしてもしょうがない」と、現状には満足していないと率直に語る。