国産ミニバンの2列目シートの「足元の広さ」ランキング、1位は最大870mmの…

AI要約

ボックス型ミニバンの魅力と2列目席の居住性について解説。

アルファードのキャプテンシートの広さから始まり、他のモデルとの比較を行う。

後編では4位以降のニースペースランキングを紹介予定。

国産ミニバンの2列目シートの「足元の広さ」ランキング、1位は最大870mmの…

今では高級セダンに代わるVIP御用達車からファミリーの愛車として超人気なのがボックス型ミニバンだ。その頂点の1台、トヨタ・アルファードの絶大なる人気ぶりからも、それが証明される。そのミニバンの特等席は2列目席であり、キャプテンシートがもたらす豪華で快適な空間の広さ、居住性、着座感、足元のゆとりは、セダンやSUVでは得られない魅力となる。

そこで、国産ミニバンの過去から現在に至る、2列目席の居住性を決定づける要素のひとつと言ってもいい足元の広さ=ニースペースをランキングしてみた。

車内空間の広さは頭上方向のゆとりも重要だが、前を向いて座っている限り、やはり頭上方向よりも足元の広さ=ニースペースがモノを言うのである。

ひとつの基準として、まずは新型アルファード&ヴェルファイアのZグレード、エグゼクティブパワーシート仕様車の2列目キャプテンシートを例に挙げたい。

数値は身長172cmの筆者がドライビングポジションを決め、その背後に座った時の膝頭から前席シートバックまでの水平寸法(以下、同)で、アルファード&ヴェルファイアのZグレード、エグゼクティブパワーシートの場合、最大(スライド位置後端、以下、同)510mmというスペースになる。当然、自慢のオットマンを出して脚を真っすぐ伸ばせる広さが確保されている。

そんなアルファード&ヴェルファイアの2列目キャプテンシートの足元の広さに不満を抱く人は、よほどの高身長でない限り、いないはずだが、実は上には上があるのだ。

では、ここからが本題の国産ミニバンの後席ニースペースランキングである。

1位は、同じトヨタ・アルファードでも、先代の3番目のグレード(シート仕様)となるリラックスキャプテンシート仕様だ。

足元の広さ=ニースペースは、スーパーリラックスモードでなんと最大870mmとなる。前席が遥か遠くに感じられるほどのシート位置、足元の広さがあった。

スーパーリラックスモードでは、左右のキャプテンシートを中寄せしてロングスライドさせるため(リヤホイールハウスを避けてスライド)、その状態では左右2席がくっついてしまう難点はあるものの、足元の広さは圧巻。フルリクライニングして横になった際の足先にも余裕たっぷりのスペースが確保されていたのである。

2位もトヨタの過去モデルである3代目エスティマの7人乗り、リラックスキャプテンシート仕様だ。

左右のキャプテンシートを中寄せしてロングスライドさせるのはアルファード同様で、その数値はこれまた広すぎる最大800mm。

今では先代アルファード&ヴェルファイア同様に中古車でしか手に入らないが(先代アルファード&ヴェルファイアは中古車価格高騰中!!)、エスティマの場合、2016年6月のビッグマイナーチェンジ以降のモデルなら、走りの良さでもエスティマ史上最上で、今でも十分に通用するスタイリッシュミニバンの選択肢となるかも知れない。

3位は国産乗用ミニバン、多人数乗用車のパイオニアと言っていいホンダ・オデッセイだ。その最新型はついに両側スライドドアを備えた5代目の復活版で、7人乗りキャプテンシート仕様の足元の広さ=ニースペースは、”現行モデル最大級”の780mm(最大スライド量は740mm)に達する。

もちろん、オットマンも備わり、アルファード&ヴェルファイアほどではないにしても、かなり贅沢な居心地、かけ心地に満足することができる2列目席となる。走りにもこだわるホンダ製ミニバンだけに、ドライバーズカーとしての魅力にも注目したい1台だ。

後編では4位以降のランキングを発表。どんなクルマが登場するのか?

文・写真・計測/青山尚暉