[サウンドシステム設計論]「単体DSP」で豪華に、または手軽に「アクティブシステム」を構築!

AI要約

単体DSPを使用して構築するアクティブシステムについて解説。

フルレンジのモノラルパワーアンプを使用する方法について紹介。

モノラルパワーアンプの利点や注意点について述べられている。

[サウンドシステム設計論]「単体DSP」で豪華に、または手軽に「アクティブシステム」を構築!

ひと口に「カーオーディオシステム」と言っても、その構築法はさまざまある。当特集ではそれらの1つ1つについて、実践法から楽しみどころまでを解説している。今回は前回に引き続き、「単体DSP」にて組み上げる「アクティブシステム」のいろいろを解説していく。

最初に要点を簡単におさらいしておこう。まず単体DSPとは、チューニング機能のみが搭載されたユニットだ、そしてアクティブシステムとは、パワーアンプの前段にて音楽信号の帯域分割を行うもののことを指す。

で、その音楽信号の分割を単体DSPにて行うと、よりこだわったシステムを手にできる。なぜならば、組み合わせる「外部パワーアンプ」の選定を自由自在に行えるからだ。

というわけで前回は、その外部パワーアンプに4chモデルを使う場合と2chモデルを使う場合について、それぞれのやり方や利点を説明した。今回は、それら以外の構築法を説明していく。

まずは、ハイレベルなアプローチから紹介していこう。それは「フルレンジのモノラルパワーアンプを使う」というやり方だ。例えばフロントスピーカーがセパレート2ウェイで、それをアクティブシステムで鳴らす場合にはパワーアンプのch数は計4chが必要となるが、このやり方ではその4chの1つずつに個別の「モノラルパワーアンプ」をあてがうこととなる。

こうすることで得られる最大のメリットはズバリ、「chセパレーションが上がること」だ。それぞれのchの増幅回路を別体化できるので、ch間での信号の干渉がほぼ起きない。結果、より理想的なコンディションにて各スピーカーを鳴らせるようになる。

しかしながら、コストはかかりがちとなる。フルレンジのモノラルパワーアンプは高級モデルである場合が多く、そして使用台数が増えるので本体の設置と配線作業にも手間がかかる。またコントロールの難易度も上がる。chごとの入力ボリュームの設定等をシビアに行う必要が生じるからだ。