冷蔵庫が突然冷えなくなりました。暑さのせい？ それとも故障しているの？【家電のプロが解説】

多くの食品を保存する冷蔵庫。もし、突然冷えにくくなったら困りますよね。そのような場合の原因は何なのでしょうか。

「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。

（今回の質問）

冷蔵庫が突然冷えなくなりました。暑さのせい？ それとも故障しているのでしょうか？

（回答）

冷蔵庫が冷えない場合、故障から置き方の問題まで、いくつかの原因が考えられます。1つ1つ原因を探っていきましょう。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

冷蔵庫があまり冷えない場合、いくつかの原因が考えられます。それぞれの原因と対処方法を紹介しましょう。

わざわざ冷蔵庫の電源プラグをコンセントから抜くことはないと思いますが、過電流などでブレーカーが落ちている可能性もあります。冷蔵庫のランプが点灯しているか確認し、コンセントがしっかり差し込まれているか、ブレーカーが上がっているかを確認しましょう。

温度設定が「弱」になっている、節電モードがオンになっているなど、家族の誰かが温度設定を変えた可能性があります。温度設定を「中」や「強」に変更し、節電モードがオンになっていたら解除しましょう。

冷蔵室内や野菜室内に食品がぎゅうぎゅうに詰まっていたり、送風口がふさがれていたりすると、冷気が循環せずに冷えにくくなります。冷蔵庫内の食品を整理し、送風口をふさがないようにしましょう。冷蔵室内の容量は7～8割程度に抑えるのが理想です。

温かい食品をそのまま入れていると、庫内の温度が上昇します。冷ましてから入れるように心がけましょう。

ドアの開閉を頻繁に行っていると、庫内の温度が上昇する可能性があります。開閉は最小限にしましょう。また、ドアのゴムパッキンが汚れている場合は清掃しましょう。劣化している場合は交換が必要になります。

冷蔵庫の周囲に物が置かれている、直射日光や暖房の風が当たっているなど、ただしく放熱されていない可能性があります。冷蔵庫の周囲に十分な放熱スペースを確保し、直射日光や暖房の風が当たらないように配置を見直します。冷蔵庫の裏や側面のほこりも取り除きましょう。

コンプレッサーや冷却回路が故障していて、冷蔵庫が冷えていない可能性があります。冷蔵庫の異音や冷凍室の冷え具合を確認し、異常がある場合は専門業者に修理を依頼しましょう。

これらの対処方法を試しても冷蔵庫が冷えない場合は、修理や買い替えを検討することをおすすめします。

この記事の筆者：安蔵 靖志

ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。