アパレルのポップアップストア、費用対効果はどうなの? コストはどの程度かかる? 知識ゼロからわかる期間限定店舗出店の基礎

AI要約

マーケティング施策として人気の高いポップアップストアについて、アパレル業界に焦点を当てて解説。SNSフォロワーのステップアップ、UGC活用、限定感を生かしたOMO施策などのメリットや方法を明示。

アパレル業界におけるポップアップストアの重要性や目的、実店舗のメリットを説明。

ポップアップストアの特典として、SNSフォロワーとのエンゲージメント向上、UGCの活用方法、限定感を活かしたOMO施策の具体例を示す。

アパレルのポップアップストア、費用対効果はどうなの? コストはどの程度かかる? 知識ゼロからわかる期間限定店舗出店の基礎

COUNTERWORKSがマーケティング・宣伝・広報担当者に対して実施した「ポップアップストアに関する実態調査」で、2024年に強化したいマーケティング施策として3位にランクインしたのが「ポップアップストア」。「手に取ってみたい」「試したい」「消費者から直に声を聞きたい」など、リアルでしか提供できない価値、リアルだからこそ得られる価値を求めて、「ポップアップ」施策を取り入れる企業は少なくありません。本記事では、インフルエンサーやD2Cメーカーの参入も相次ぐ「アパレル」に着目。メリットや出店費用、費用対効果などをもとに「アパレル」のポップアップストアのいろはを解説していきます。

 

「アパレル」はフランス語由来で、現在はさまざまな生地から製作された既製服から服飾雑貨やアクセサリーなども含めた総称として認知されています。デジタル化なども含め、参入障壁が比較的低いことからプレイヤーが増加しているカテゴリーでもあります。

アパレル業界において実店舗を構えるべき目的は、試着機会の創出、接客による自社アパレル商品を組み込んだファッション提案によるエンゲージメントの向上があげられます。

ポップアップストアでは、それらの実店舗販売のメリットに加え、さらに3点の利点があります。

・SNSフォロワーからのステップアップ

・UGC(ユーザー生成コンテンツ)活用

・限定感を活用したOMO施策

それぞれ解説しますので、詳しく見ていきましょう。

■ 1. SNSフォロワーからのステップアップ、エンゲージメント向上

ブランドの影響力を図る指標として、Instagram、Tiktok、X(旧Twitter)といったSNSの合計フォロワー数が用いられるケースがあります。そのフォロワーが実際に購入体験があるか否かの割合はアパレルブランドごとに違いますが、フォロワーが実際にポップアップストアに足を運んでリピート買い、もしくは初購入するといった消費行動が期待されます。

その購入体験を通じ、自社のアカウントとフォロワーとの間のエンゲージメントが向上するといった可能性も期待できます。

■ 2. UGC(ユーザー生成コンテンツ)活用

UGC(ユーザー生成コンテンツ)はポップアップストアの運営において、事前にどのようなコンテンツを体験してもらい、拡散してもらいたいかを設計することで効果を発揮します。

たとえば、「ポップアップストア限定のアイテムを入手したというシンプルなSNS投稿」「来店者のコーディネート写真を撮影し、ブランドの公式サイトやSNSで公開し拡散してもらう」「ノベルティグッズのプレゼントをフックにしたハッシュタグキャンペーン」などをセッティングすることで、ポップアップストア来店者を通じ、UGCを最大化できます。

■ 3. 限定感を活用したOMO施策

全国各地でイベントを企画できますが、D2Cアパレル事業者においては最初から全国各地をキャラバンするような大型のポップアップストアの実施は、非現実的です。

そのため、ポップアップストアの期間限定という点を生かして、自社ECやモール店舗と連動したOMO施策により、売り上げの最大化を図ることも可能です。

たとえば、「ポップアップストアで新作商品を先行受注販売」といった形式で実施前予告をしつつ、実施後に「ポップアップストアでローンチした商品特集」といった特設ページをECサイト上にキュレーションしておくことで、ポップアップストアに行きたくても行けなかったフォロワーや来店したが購入には至らなかった層(来店後にブランドのSNSをフォロー含む)に対しても購買や来店の意欲を高めることができます。