実は盛りだくさんだった2024年7月のWindows新機能・改善を振り返り ~IT管理者向けも

AI要約

MicrosoftがWindowsの改善を案内する記事を公開

新機能や改善内容の要点を紹介

IT管理者向けの機能やセキュリティ情報にも注目

実は盛りだくさんだった2024年7月のWindows新機能・改善を振り返り ~IT管理者向けも

 米Microsoftは7月30日(現地時間)、当月に実施したWindowsの改善を案内する記事を公式ブログ「Windows IT Pro Blog」で公開した。IT管理者向けの機能が中心だが、一般ユーザーにとっても有益な機能もいくつか含まれている。

 ここで紹介されている新機能や改善は2024年6月非セキュリティプレビューパッチ「KB5039302」、2024年7月のセキュリティパッチ「KB5040442」、2024年7月非セキュリティプレビューパッチ「KB5040527」などに含まれている。デバイスによってはまだ利用できないことがある点には注意したい。

[Windows Share]共有ウィンドウに新しい[コピー]ボタン。ファイルをクリップボードへ簡単にコピーできる

「エクスプローラー」の右クリックメニュー(コンテキストメニュー)でZIP書庫ファイルだけでなく、7-Zip形式やTAR形式の書庫ファイルも作成可能に。追加のオプションを設定できるウィザードも(参考記事)

選択したファイルを見やすくするため、枠を追加

「エクスプローラー」のタブを右クリックメニューから複製(参考記事)

タスクバーの右端にデスクトップを表示するボタンが復活、既定で有効に

[スタート]画面のアイテムを外へドラッグ&ドロップ。デスクトップへドラッグ&ドロップしてショートカットを配置したり、タスクバーへドラッグ&ドロップしてアプリをピン留めしたりできる

[Windows]+[T]キーでタスクバーへ移動したあと、ファーストレターナビゲーションでボタンの移動が可能に

 まだプレビュー版という扱いだが、「エクスプローラー」へのAndroidストレージ統合にも注目したい。

 IT管理者向けには、「CrowdStrike」に起因するブルースクリーン(BSoD)問題からデバイスを簡単に復旧させるためのリカバリーツールが提供されている。USBドライブを利用できない環境を考慮した復旧プロセスも案内されているので、被害を被った企業の担当者は参照してほしい。

 そのほかにも、以下の改善が行われているとのこと。

・「BlackLotus」ブートキットによる「Secure Boot」バイパスの脆弱性(CVE-2022-21894)に対する緩和策が進展中

・月例パッチの配信を効率化するチェックポイント累積アップデートのテストが「Windows Insiders Program」のDevチャネルで開始

・セキュリティにおけるベストプラクティスとエクスペリエンスに基いて構築されたポリシーテンプレートのセットを「Windows 365 セキュリティ ベースライン」として展開

・災害発生から迅速に復旧するための地理冗長ソリューション「Windows 365 Cross-region Disaster Recovery」

・「Windows Server 2022 Datacenter」向けの新しいホットパッチベースライン

・「Windows Server 2025」(プレビュー)で新しいアカウントタイプ「Delegated Managed Service Accounts」(dMSA)が利用可能に

 「Windows 11 IoT Enterprise LTSC 2024」の90日間評価版の提供も開始されており、長期間のサポートライフサイクル(10年間)を必要とする特殊用途デバイスで利用できる。

 なお、2024年7月のセキュリティパッチには、再起動後「BitLocker」の回復キーを求められる問題が確認されている。回復キーのバックアップにはくれぐれも注意したい。