イーサL2「StarkNet」にコスモスIBC統合へ、インフォーマルシステムが協力
イーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューション「スタークネット」に、コスモスネットワークのIBCが統合される。
スタークネットとスタークウェアが協力して取り組んでおり、相互運用が可能となる。
スタークウェアはゼロ知識証明を活用し、IBCにはトークン無限発行のバグ修正が行われている。
イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「スタークネット(StarkNet)」に、コスモス(Cosmos)ネットワークのIBC(ブロックチェーン間通信プロトコル)が統合される。コスモスエコシステムにおける研究開発を進める「インフォーマルシステム(Informal System)」が7月24日発表した。
この統合は「インフォーマルシステム」と「スタークネット」開発のスタークウェア(StarkWare)が協力して取り組んでいるとのこと。
これにより、「スタークネット」はコスモスエコシステム内および外部のIBC対応チェーンとの相互運用が可能となり、ブロックチェーン間のデータと資産の転送が容易になるとのことだ。
ちなみにスタークウェアはゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を活用したブロックチェーンのスケーリングソリューションを開発するイスラエルの企業だ。ゼロ知識証明により、数百のトランザクションを1つに統合することで、ガス代を大幅に削減することを目指している。
なおIBCとは、コスモス内のプロジェクトによって策定されたブロックチェーン同士を相互運用する為の標準仕様である。これを採用することでブロックチェーンを跨いだトークン転送などのデータ通信が可能になる。
今年4月にはIBCにおけるトークン無限発行のバグ修正が、ブロックチェーンのセキュリティ研究を行うアシメトリックリサーチ(ASymmetric Research)によって行われている。
これについては、これまでIBCのリファレンス実装であるibc-goが脆弱性の原因となり、コスモスブロックチェーン上で無限にIBCトークンを発行できる状態になっていたとのことだ。