木材を真っ直ぐ切れる! ノコギリが苦手な人の救世主「ソーガイド」

AI要約

ゼット販売の「ソーガイド 鋸セット」を使って自分で木材を加工することができるようになった。

セットの組み立てや使い方を説明し、直角や直線、45度のカットが可能であることを紹介。

最新モデルである「ソーガイド・エフ 鋸セット」や「ソーガイド・ベスト 鋸セット」も紹介されている。

木材を真っ直ぐ切れる! ノコギリが苦手な人の救世主「ソーガイド」

木材を買う際、下手でも自分で加工するか悩んでいた時に出会ったのが、手動のノコギリでも真っ直ぐ切れるガイド付きセット、ゼット販売の「ソーガイド 鋸セット」でした。

 8歳くらいの頃、ノコギリで指を切ってしまい3針ほど縫いました。それからノコギリに微妙な苦手意識があって、できることなら避けたいと思うようになりました。

 

 っていうのは言い訳で、純粋にノコギリの扱いが下手で、真っ直ぐ切れないんですよね。2×4材を直角に切れないのは当たり前。板材なら左右あちこち刃が流れた跡が残り、大変見苦しいガタガタな切り口になります。

 

 電動ノコギリがあれば、スパっとキレイにカットできるのにななどと思ったことは1度や2度ではないでしょう。とはいえ、木工といってもちょっとした台を作るくらいなので、カットする場所も数える程度。電動ノコギリが必要になるほど木材を切ることはありません。

 

 ですので、カットは基本的にホームセンターのカットサービスを利用しています。曲線などのカットはできませんが、シンプルな直線カットであれば簡単な寸法図を書けばOKなので、非常に助かります。

 

 まあ、家に帰ってから寸法を間違っていたことに気づいたリ、微調整前提でカットしていることも多いので、完全にノコギリがいらなくなるわけじゃないですけどね。それでも、大きな直線部分はキレイに仕上げてもらえます。

 

お店でカットしてもらっても運搬が大変という悩み

 ここで困るのが、いくらカットしてもらえるといっても、そもそも運搬手段がなければ持ち帰れないこと。2mにカットした2×4材4本を30分かけて歩いて持って帰るとか、電車やバスに持ち込んで運搬するなんてことはできません。

 

 もちろん、ホームセンターだと軽トラの貸し出しなどもあり、こういったサービスを利用すれば大きな木材も持ち帰れるでしょう。しかし自分は筋金入りのペーパードライバー。資格はあってもスキルがありません。

 

 有料の配送サービスを使うというのもありですが、それなら最初からネット通販で木材を買う方が送料が安く済むことが多いです。ただし、通販だとカットサービスが利用できないこともあり、自分で加工するしかありません。

 

 頑張って何とかして持ち帰るか、下手でも自分で加工するかで悩んでいた時に出会ったのが、手動のノコギリでも真っ直ぐ切れるガイド付きセット、ゼット販売の「ソーガイド 鋸セット」(実売価格5500円前後)でした。

 

 このおかげで、自分で加工するという選択肢が選べるようになりました。

 

パーツを組み合わせて直角に切る!

 多くのパーツがあって、何をどう使えばいいのか分かりにくいですが、大雑把に2つに分類できます。

 

 ひとつはノコギリを挟むガイドプレート。スペーサーを含めた3枚で構成されている部分で、ここにノコギリを通して切ることで、ブレずに真っ直ぐ切れるようにしてくれます。

 

 もうひとつは、木材に押し当てて角度を固定するベースとなる部分。ベースプレートや角度ブラケット、ガイドホルダーなどで構成されています。これにガイドプレートを固定することで、直角や直線、45度のカットができるようになるわけです。

 

 試しに、2×4材を直角に切る場合を想定して組み立ててみましょう。

 

 直角に切るので、まずはベースプレートに角度ブラケットを固定。目印となる矢印を合わせながら、3か所ネジを止めます。なお、ベースプレートには、ソーガイドの移動や押さえに便利なツマミを装着しています。

 

 さらにガイドホルダーを取り付けると、直角の台が完成。さらに、このガイドホルダーにガイドプレートを取り付ければ、直角用のソーガイドの完成です。

 

 ただし、これはあくまでソーガイドを置いた面に対して直角というだけ。木材の側面に対して直角にするため、位置決めストッパーを底面に取り付けます。

 

 この位置決めストッパーは手回しネジ1本での固定ですが、突起がガイド穴にハマるよう取り付けることで、正しい位置に納まります。

 

 使い方は簡単。木材のカットしたい位置に印をつけ、そこに合わせてソーガイドを固定。ノコギリをガイドプレートの隙間に入れ、ソーガイドがズレないよう押さえながら切り進むだけです。

 

 ただし、最初からノコギリを入れて印に合わせようとすると、木材を傷つけてしまう可能性があります。

 

 こんな時はダミープレートの出番。これはノコギリの替わりにガイドプレートに挿し込む金属板で、これを入れて調整することで、木材を傷つけることなく位置合わせができます。

 

 手で押さえて切るのではなく、クランプでしっかり固定して切りたい場合には、とくにダミープレートの利用がオススメです。

 

直線や45度カットも組み換えで対応可能

 板などの大きな木材を真っ直ぐ切りたい場合は、位置決めストッパーではなく、並行スライダーの出番。

 

 これはベースプレートの端に取り付けるて使うもの。定規などの真っ直ぐなものをガイドにすることで、長い直線を切れるようになるわけです。

 

 左右45度に切りたいときは、ベースプレートと角度ブラケットの組み方を変更。「45」と刻印のある矢印に合わせ、ネジで固定します。

 

 なお、45度の時は±1度の調整が可能となっているため、三角定規などを使って角度を確認しながら固定するのがいいでしょう。

 

 ちなみに、傾斜45度でカットしたい場合は、角度ブラケットを180度ぐるりと回して固定です。

 

簡易作図ツールも無料で使える

 手動でカットとなるため、大量の木材を加工するのはかなり疲れますが、電動ノコギリに頼らず、直角や真っ直ぐの切断ができるようになるというのがメリット。

 

 2×4材の加工だけなら安価な箱型のガイドを使うのもいいですが、ズレにくく、多くの木材に対応できるという点で勝っています。とくに板材の直線が切れるというのは、ノコギリ下手の人にはうれしいポイントです。

 

 電動工具のような大きな騒音もないので、集合住宅に住んでいても気軽に木工にチャレンジできるというのもいいですね。

 

 なお、無料の会員登録が必要となりますが、簡単木工作図ツールの「もでりんクラウド」も用意されているので、図面を書くのが苦手という人はぜひ活用を。作例が多数アップされているほか、図面から木取り図を自動生成してくれるので、どんな材料をどう切ればいいのかまで教えてくれるので、非常に便利ですよ。

 

新製品は「ソーガイド・エフ 鋸セット」

 今回紹介したセットは、直角と直線、水平45度、傾斜45度のカットができるというもの。なお、このスタンダードな「ソーガイド 鋸セット」は2021年頃には既に販売が終了しており、流通在庫のみとなっています。

 

 今から購入するなら、角度が45度固定ではなく、45度以内で自由に設定できる「ソーガイド・エフ 鋸セット」(実売価格8000円前後)がいいでしょう。とくに、角度にこだわりたいならこちらがオススメです。

 

 このほか、傾斜45度カットはできないものの、直角と直線、水平45度のカットが可能な「ソーガイド・ベスト 鋸セット」(実売価格6000円前後)という後継製品もあります。こちらはコンパクトになっているうえ、ピッチの異なる2種類の替え刃が付属するようになっているため、木材に合わせて切りやすくなっているのが特徴です。

 

 基本的な使い方はどれも大きく変わりませんから、好みのものを選ぶといいでしょう。

 

●お気に入りポイント●

 

・しっかりしたスタンド

 

・画面内で長さが測れる

 

・別ソフトでも表示できる

 

この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

 

文● 宮里圭介 編集●こーのス