南海トラフ地震に備える海底観測網「N―net」7月から一部試験運用…地震「最大20秒早く検知」

AI要約

南海トラフ地震の発生に備える四国・九州沖の海底観測網「N―net」の試験運用が7月から沖合で始まる。盛山文部科学相が18日、閣議後記者会見で発表した。

防災科学技術研究所が整備するN―netは、沖合に約900キロ・メートル、沿岸に約740キロ・メートルの海底ケーブルを延ばし、地震計や津波を観測する水圧計などを計36か所に敷設する。

静岡県沖から四国東部沖までは気象庁の観測システムとDONETが既にあり、N―netが完備されれば、南海トラフ地震の想定震源域で観測網の「空白域」は解消される。

 南海トラフ地震の発生に備える四国・九州沖の海底観測網「N―net(エヌネット)」の試験運用が7月から沖合で始まる。盛山文部科学相が18日、閣議後記者会見で発表した。津波は最大約20分、地震は最大約20秒早く検知できるようになるという。

 防災科学技術研究所が整備するN―netは、沖合に約900キロ・メートル、沿岸に約740キロ・メートルの海底ケーブルを延ばし、地震計や津波を観測する水圧計などを計36か所に敷設する。試験運用は7月1日に整備が完了する沖合側で実施し、観測データは今秋にも公開が始まる見込みだ。

 N―netは沿岸側の敷設工事などを経て、今年度末に全体の整備が完了する。観測データは気象庁に提供され、緊急地震速報や津波情報などにも活用される予定だ。静岡県沖から四国東部沖までは気象庁の観測システムとDONET(ドゥーネット)が既にあり、N―netが完備されれば、南海トラフ地震の想定震源域で観測網の「空白域」は解消される。