元乃木坂46中田花奈の“雀風”に注目 厳しいMリーグ経験し「ぶち破るチャンスにもなった」

AI要約

元乃木坂46中田花奈(29)がMリーガーとして1年目のシーズンを終えた。成績は低迷し、チームもセミファイナル進出を逃した。

中田は守備力を生かし、一部ファンからの批判も受けながらも前向きに成長を促している。

来季に向けて、中田は攻撃的な選択を増やす準備をしており、トッププロからもサポートを受けている。

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

 元乃木坂46中田花奈(29)のMリーガーとして1年目のシーズンが終わった。5月17日、都内で行われたプロ麻雀リーグ「Mリーグ2023-2024」閉幕式前を迎えた。

 今季から新規参入チーム「BEAST Japanext」の一員として同リーグに初参戦した。レギュラーシーズンで14試合に登板。成績はマイナス261・3ポイントで全36選手中35位と苦しんだ。チームもレギュラーシーズン7位で、上位6チームによるセミファイナルシリーズへの進出を逃した。

 中田は乃木坂46の1期生で、20年10月のグループ卒業後、21年3月に日本プロ麻雀連盟に正規合格。同6月には東京・赤坂に自身がオーナー店長を務める麻雀カフェ「chun.(チュン)」をオープンした。20年からはTBSチャンネル1で冠麻雀番組「元乃木坂46中田花奈の麻雀ガチバトル!かなりんのトップ目とれるカナ?」も放送された。

 中田は当初からMリーグのEX風林火山、特に女流プロの二階堂亜樹(42)をを推しており、堅い守備力が特徴の麻雀を好んでいた。親しい関係者によると、中田は勉強会などで卓を囲む際も「自分の雀風(じゃんぷう)ではこの牌は押せないです」などと守備寄りの選択をとることが多いという。

 今季はトップこそ1回にとどまったが、要所で持ち前の守備力を発揮し4着も2回だけ。4着回避率は85・71%と、全体4位に食い込んだ。後半まで個人タイトル獲得の可能性もあったほどだ。全成績は1着から順に(1・1・10・2)だった。

 閉幕式前のチーム取材で、「もともと覚悟の上で参加したんですけど、やっぱりまだまだ未熟で、チームに迷惑をかけてしまったのが、すごくふがいなかった」と猛省した。元乃木坂46の知名度を生かしてSNSなどで積極的に麻雀の魅力を発信していったが、周囲に比べ実戦経験で劣るのは当然。一部ファンからの風当たりも強く、厳しいシーズンとなった。

 一方で「知らないうちにできてしまっていた自分の型をぶち破るチャンスにもなったので、それは良かったと思います」と前向きに表現した。攻める場面で攻められなかったことは自覚しているようだ。「すごく弱気な麻雀を打っちゃったんですけど、今強気な麻雀を練習しています。もし、来季にも出場できることがあれば、今までの自分と違う麻雀を見せたいです」と誓っていた。

 Mリーグは一発、裏ドラ、赤牌(ドラ扱い)あり。スコア上も1回のトップでかせぐプラスが大きいルールだ。もちろん放銃すれば点数を失うし、堅守は大きな武器にもなる。ただ、中田は勝負どころの選択でもう少し強気になる必要があるようだ。

 番組で長く共演し中田の“師匠”とも呼ばれるトッププロの1人、鈴木たろう(50)からも「もっと経験、回数をこなして、もっと自信をつけて、自分の選択に自信を持って堂々と打ってほしい」とエールを送られている。中田は「今はだいぶ『BEAST』っていう名前に寄った麻雀に挑戦しているところです」と来季に向けて意気込んでいた。

 今季ダントツで2度目の優勝を果たしたU-NEXT Piratesでも、初年度の昨季はレギュラーシーズンマイナスと奮わなかった仲林圭、鈴木優の2人が、2年目のシーズンだった今季大活躍した。Mリーグは、並み居るトッププロでも独特の緊張感や雰囲気にのまれる可能性もある場所だ。もちろん、キャリアも実力も比べようがないが、Mリーグ最年少でプロ歴も浅い中田が今後どのような場数を踏み、来季どうアジャストしていくのか。いち視聴者としても中田の雀風の変化を追っていきたい。【横山慧】