両親が「殺意を持つ」ほど結婚に反対……吉永小百合がマスコミに見せた「庶民的な自宅での新婚生活」

AI要約

吉永小百合さんの夫である岡田太郎さんが胆のうがんのために逝去。小百合さんの両親は結婚に反対し、小百合さんは普通の主婦として結婚生活を送る。

小百合さんは夫の病気を献身的に見守り、長い結婚生活が突然終わる。ファンの期待に応え、これからも輝き続けることを誓う。

岡田太郎さんの94年間の人生を振り返り、小百合さんによる直筆のメッセージが公開される。

両親が「殺意を持つ」ほど結婚に反対……吉永小百合がマスコミに見せた「庶民的な自宅での新婚生活」

“大女優”として君臨する吉永小百合さん(79)の夫で、元共同テレビ会長の岡田太郎さんが胆のうがんのために亡くなった。94歳だった。

小百合さんが19歳の時に当時フジテレビのディレクターだった岡田さんと知り合い、9年後に結婚することになるのだが、小百合さんの両親は大反対。とくに母親は、

《私は今までに、本当に一人だけ殺したいと“殺意”を持ったことがある。その対象は岡田太郎と言う男で、私の次女の結婚相手である》

とまで、著書『母だから女だから』(立風書房)に書くほど反対していた。

◆あえて新婚生活をマスコミに撮らせて

岡田さんの友人でフジテレビディレクターの千秋与四夫さん・畠山みどりさん夫妻の豪邸で行われた結婚式にも、その後に開催された内輪の披露宴にも、小百合さんの両親は欠席。それだけ、この結婚を恨んでいたのである。母親にしてみれば“離婚歴のある男に大事な娘が騙された”という思いが強かったのだろう。

小百合さんは新婚初期、メディアに私生活を覗かせてくれていた。

女性週刊誌のグラビアで小百合さんを取材させていただいたことがあった。買い物かごを手にした小百合さんが“普通の主婦”の姿を見せてくれた。撮影場所は都内某所のスーパー。夕飯の買い物をする小百合さんには、どこにでもいる新婚の妻の香りがした。

映画『キューポラのある街』で大ファンになったサユリストのオレにとって、夢のような取材だった。だがその後、彼女は結婚生活を見せてくれなくなった。

独身時代、小百合さんは人気女優として都内の一等地のマンションに居を構え、華やかな暮らしをしていた。しかし、結婚後は夫である岡田さんの収入に見合う生活を始める。サラリーマンの岡田さんにふさわしいマンションで暮らしたのだ。見栄を張らず、小百合さんが岡田さんとの食事を作る、どこにでもある普通の結婚生活だった。

結婚当初は、目玉焼きしかレパートリーがなかった小百合さんは料理学校に通い、だしの取り方や魚の三枚おろしなどを習得。銀行に行って一人で手続きもできるようになった。

ひたすら家事に専念し、波風が立たない結婚生活が続いていく。

◆夫の入院する病院からロケ現場へ

小百合さんの両親が結婚に反対していたことを世間は知っている。小百合さんが新婚生活をマスコミに見せたのは、“夫はお金目当てで私と結婚したわけじゃありません”と両親や世間にアピールしたかったんじゃないかな。

小百合さんが、“岡田さんの妻”として再びマスコミに登場するのは、’14年に岡田さんが大病を患ったときだった。病院に通い、献身的に夫を支える小百合さん。病院からロケ現場に向かったこともあったらしい。

その後、岡田さんが恢復したという話は聞こえてきたが、私生活を表に出すことは無かった。

今回、9月3日に岡田さんが亡くなっていたことを発表した小百合さんは

《夫 岡田太郎は、昨年12月に胆のうがんと診断され、化学療法の治療を受けていましたが、転移もあり、症状が進んで、他界致しました。病気に対しては、回復をめざして常に前向きでしたが、9月3日、94才で永眠いたしました。大往生だと思います。私は地方での仕事を終え、病院に駆けつけ、傍に寄り添って看取ることが出来ました》

と綴った直筆のメッセージを公開した。

51年間連れ添った夫の死。大女優はこの哀しみを乗り越え、ファンのためにこれからも輝き続けることだろう――合掌。

文:石川敏男(芸能レポーター)