トロント映画祭、邦画「Cloud」など出品 A・ジョリーら登壇

AI要約

トロント国際映画祭が開幕し、今年は多くのセレブがレッドカーペットに登場する見通しで盛り上がりが期待されている。

作品数は約278作品で、日本からは黒沢清監督の「Cloud クラウド」などが上映される。

ウクライナ侵攻や政治風刺コメディーなど、戦争や現実社会のテーマを取り上げた作品も注目を集めている。

トロント映画祭、邦画「Cloud」など出品 A・ジョリーら登壇

Atsuko Kitayama

[トロント 4日 ロイター] - 米アカデミー賞の前哨戦とされるトロント国際映画祭が5日、カナダ最大都市で開幕する。ここ数年、コロナ禍やハリウッドのストの影響で幾分華やかさを欠いていたもの、今年は多くのセレブがレッドカーペットに登場する見通しで、盛り上がりが期待される。

第49回を迎える今年は約278作品が出品される。うち世界の映画祭で高い評価を受けた作品を集めたセンターピース部門には43作品が選出され、日本からは黒沢清監督・菅田将暉主演のサスペンススリラー「Cloud クラウド」ほか、今年のカンヌ映画祭で上映された少年少女の淡い恋を描いた「ぼくのお日様(奥山大史監督)」、ベネチア国際映画祭で好評を博した空音央監督の「HAPPYEND」の3本が上映される。

ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ地区ガザでの情勢を反映し、戦争やディストピア的なテーマを取り上げた作品も並ぶ。荒廃したガザで暮らす22人のアーティストらの生き様を映したドキュメンタリー「From Ground Zero」、耳が不自由な男性の視点から見たウクライナ侵攻を描く「Viktor」、ケイト・ブランシェット主演の政治風刺コメディー「Rumours」などが出品される。

11月の米大統領選が2カ月後に迫る中、共和党候補トランプ前大統領に反旗を翻す同党のアダム・キンジンガー元下院議員の姿をとらえた「The Last Republican」も注目を集めそうだ。

今年のオープニングを飾るのは、ベン・スティラー主演のコメディー「Nutcrackers」。スティラーは近年、監督・プロデュース業に力を入れており、主演は数年ぶり。同作でもプロデュースを手がける。

昨年は俳優組合などのストの影響で、映画祭を訪れたセレブは限られた。今年はレッドカーペットにアンジェリーナ・ジョリー(「Without Blood」監督)、エイミー・アダムズ(「Nightbitch」)、ウィル・フェレル(「Will & Harper」)、目の不自由なイタリア人テノール歌手アンドレア・ボチェッリ(「Because I Believe」)らが登場し、にぎわいを取り戻しそうだ。

「Unstoppable」に出演するジェニファー・ロペスも姿を見せる予定。同作は約20年越しの復活愛で話題を呼び、2年前に電撃結婚したベン・アフレックがプロデュースした。ただ、離婚申請が報じられる中、アフレックはトロント入りしないという。

(北山敦子 編集:佐々木美和)