「歌とダンスは未経験」でも契約から3年…BE:FIRSTの背中を追い、SKY-HIに導かれたソロアーティストの思い
REIKOは、歌やダンス未経験から主催したオーディションに参加し、SKY-HIの前で初披露した曲は清水翔太 feat.仲宗根泉（HY)の『366日』だった。
オーディションの合宿では厳しさを感じつつも挑戦することを楽しんでいたが、自分の力に自信がなくなることもあった。
レイコは、BE:FIRSTが東京ドーム公演を実現した時の思いや、自身のビジョンについて語っている。
2021年、ダンス＆ボーカルグループ・BE:FIRSTを輩出したオーディション「THE FIRST」に歌、ダンス未経験で挑み、最終選考まで残った参加者がいた。カドサワン・レイコ。「レイちゃん」の愛称で親しまれている彼は、23年10月にソロアーティスト・REIKOとしてデビューを飾った。夢をかなえたREIKOに、オーディションからトレーニー（研修生）時代に学んだこと、BE:FIRSTが東京ドーム公演を実現した時の思い、自身のビジョンなどを聞いた。（取材・文＝よもつ）
アーティスト・SKY-HI（日高光啓）が主催したオーディション「THE FIRST」。REIKOは、歌、ダンスとも未経験だったが、参加を決めた。きっかけはガールズグループ・NiziUを生んだサバイバルオーディションだった。
「元々、音楽が大好きな一家で育ち、普通に学生生活を過ごしていました。ただ、コロナ禍で学校に行けなくなくなった時に気分が下がり、登校が再開しても心がついていかなかったんです。そんな時、『スッキリ』（日本テレビ系）で『Nizi Project（虹プロジェクト）』から未経験の子が合格するまでを見ました。そして、『自分ももしかしたら』と思い、『THE FIRST』に応募しました。実は、最初の頃は日高さんのことは『AAAのラッパーさん？』という位の認識でした。それで変な緊張はしなかったのですが、今では本当に尊敬する先輩で社長。『（当時）何で知らなかったんだ！』って感じです（笑）」
2次選考でSKY-HIの前で初披露した曲は、清水翔太 feat.仲宗根泉（HY)の『366日』だったが、1次選考で送った動画では意外な曲を歌っていた。
「これ、初めて話すことですが、TWICEの『FANCY』を歌いました（笑)。当時からTWICEにハマっていて、キーを変えつつラップパートも1人でやって送りました」
4次選考の合宿では参加者15人で寝食を共にし、課題に取り組んだ。学生時代は6年間バレーボール部に所属。「顔をしかめて滝のように汗をかくこと」が好きになっていたことで、挑戦することを存分に楽しんでいた。一方で、厳しさも感じていた。
「外交的な性格の僕でも、積み上げてきたもの、『これが自分の力だ』と言えるものが見つからず、自信をなくすことも多かったのですね。周りにはダンス、歌ですごい人が多くいたので。振り返ると、合宿では本当の意味で心を開けていなかった気がします」
