ちょっとトンマなウエスタン感にグッときました【みうらじゅんの映画チラシ放談】『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』『密輸 1970』

AI要約

映画『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』について、みうらじゅんさんがチラシを元に予想する放談。チラシのイーサン・ホークやペドロ・パスカルのフォントやデザインに注目し、31分の短編映画として想像を膨らませる。

予想では、テレビドラマの人気者が実在すると勘違いされ、国際的な騒動を巻き起こすストーリーだろうと話す。同じく短編の『ブロークバック・マウンテン』への言及もあり、予想外の展開に期待が高まる。

チラシ裏面に書かれた『ブロークバック・マウンテン』の答えやイヴ・サンローランとのコラボ作品についても不思議がるみうらじゅんさん。シリアスさはないが、様々な驚きが詰まった31分の作品となっていることが伺える。

ちょっとトンマなウエスタン感にグッときました【みうらじゅんの映画チラシ放談】『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』『密輸 1970』

みうらじゅんさんの前に近々公開される映画のチラシを大量にお持ちして、グッとくるチラシを厳正にピックアップ。映画本編は観ていないので事前知識はほぼゼロ、頼りになるのはチラシ内の情報(と妄想)だけという状態で語っていただく、言いっぱなしの映画チラシ放談です。(ぴあアプリ「みうらじゅんの映画チラシ放談」より転載)

── 今回の1枚目のチラシは、スペインの奇才ペドロ・アルモドバル監督初の西部劇『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』です。

みうら このチラシの写真、抜群にいいじゃないですか! かつて『スリー・アミーゴス』のチラシを見たときと同じような感情を抱いたんですけど。どうなんですか?

── 日本では『サボテン・ブラザース』のタイトルで公開された80年代コメディですよね。

みうら ジョン・ランディス監督作で、『ブルース・ブラザース』と並び、最高作です。このちょっとトンマなウエスタン感にグッときたんですが、どうなんですかね?

── 実は僕、もうこの映画を観てるんですよ。

みうら と、村山さんがおっしゃるときは、僕の予想が外れてるってことですね(笑)。イーサン・ホークが保安官のバッジをしていて、ペドロ・パスカルっていう人はきっとアウトローの役だと思ったんですがね。

でも、一応予想はしてみますね。かつておそらく『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』っていうテレビドラマがあって、すごく人気だった。それを今でも放映している国があって、その国の人たちがドラマじゃなくて本当に存在する人たちだと勘違いして、「ウチで巻き起こってる騒動をこのふたりに解決してもらおう」と自分の国に呼びつける、っていう話だと思いますが。

── それはもうほとんど『サボテン・ブラザース』じゃないですか?

みうら はい(笑)。

── チラシの「イーサン・ホーク」「ペドロ・パスカル」と書いてあるフォントも、ちょっとイジってる感じありませんか?

みうら 確かに、イジってますね。しかも、この映画って31分しかないんですか?

── はい。短編なんです。

みうら 短編中の短編じゃないですか。裏面に『ブロークバック・マウンテン』の答えって書いてありますけど、どういうこと? その映画は観てるんで、何となく分かりましたけど、シリアスなウエスタン映画なんですか?

── いや、決してシリアスな話ではないというか、チラシをこのデザインにしたくなる気持ちは分かる映画でした。

みうら いや、さっぱり分かりませんけど(笑)。

── ただチラシにも書いてあるとおり、イヴ・サンローランとのコラボ作品なんです。

みうら 何で(笑)? 

── オシャレではあるんですけど、同時に「なんやねん!」ってずっと思い続ける31分ではありました。

みうら 31分って何でやねん! じゃなくて(笑)? 31分に合わせて、チラシ予想も短編つーことで。あとは観てのお楽しみ。