海自出身芸人、雷ジャクソン高本“マニアック”ライブ開催「いつか、やす子と」

AI要約

お笑いコンビ雷ジャクソン高本剛志(48)が、31日に単独ライブを開催する。海上自衛隊出身の珍しい芸人で、自衛隊とお笑いの両立について語る。

高本剛志は海上自衛隊出身で、お笑いを始めたいと思い入隊。自衛隊ネタでお笑い活動を行い、自衛隊の魅力を広める活動も積極的に行っている。

単独ライブでは、ミリタリー系タレントをゲストに迎え、自衛隊やミリタリーに関するトークを中心に展開する予定。

海自出身芸人、雷ジャクソン高本“マニアック”ライブ開催「いつか、やす子と」

 お笑いコンビ雷ジャクソン高本剛志(48)が、31日に単独ライブ「護衛艦たかもとLIVE vol.01~うれC-1輸送機、飛行甲板に着艦せよ!~」(DAIHATSU心斎橋角座)を開催する。自衛隊出身芸人の中でも珍しい海上自衛隊出身の高本がイベントへの意気込みを語った。

 元自衛隊芸人はそれほど珍しいわけではないが、そのこ、やす子、ヘンダーソン子安裕樹、ヒッキー北風ら「陸上自衛隊が多いんですよ」。

 フルーツポンチ亘健太郎がいた航空自衛隊同様、海上自衛隊出身者は珍しい。そもそも、なぜ海上自衛隊をめざしたのか。

 「当時、母親がスナックをしていまして、よく海自の方が来てたんですよ。誰かと付き合ってたんじゃないかな(笑い)。それはおいといて、海自のグッズとかが身近にたくさんあって、それに感化されて目指した感じですね」

 94年に入隊。呉の海上自衛隊呉教育隊で5カ月教育を受けたあと、護衛艦やまゆきに乗艦し、船務科通信に配属された。

 やりがいを感じながら働いていたが、同時にお笑いをしたいという思いも抱えていた。「ずっと護衛艦からボキャブラ天国に投稿とかしてました」。上司から引き留められたが、お笑いへの道を選んだ。

 「後悔はありますよ」

 その思いがお笑いで自衛隊を取り上げ、恩返ししたいという気持ちにもつながっている。自衛隊入隊希望者も減っており、広報で貢献したいという気持ちは強い。

 13年には、自衛隊ネタでR-1ぐらんぷり(当時)決勝に進出した。20年7月からは毎週金曜日21時にYouTubeチャンネル「護衛艦たかもと」を更新。海上自衛隊を紹介している。開設から4年がたち、現職の自衛官からも「いつも見てますよ」と声をかけられるようになった。

 一方で、海上自衛隊をお笑いでネタにすることには批判もあるという。

 「『(海自を)辞めたお前が何、語ってんだ』『ネタにするな』ってのはありますよ。それはしょうがない。でも、芸人の立場だからこそできることもある」

 それだけに、やす子のブレークで自衛隊に注目が集まったことを素直に喜ぶ。「売れたということが一番の貢献。僕も頑張らなきゃいけない。売れることが恩返しになる」

 高本はこれまで、自衛隊に関係のある人物をライブに招いてネタを繰り広げてきたが、やす子とイベントで絡んだことはなく、「今は光り輝いてるので近づけないですよ。いつかやすこちゃんが落ち着いたらお願いしたいですけどね」とコラボする日を楽しみにしている。

 そんな高本が31日に単独ライブを開催する。やす子を呼ぶことはかなわなかったが、ゲストにはタレントで軍事サバイバル研究家らんまるぽむぽむタイプαを招く。

 「ミリタリー系ではめちゃくちゃ人気あります。4~5年前に自衛隊芸人が集まった時に知り合って以来のつながりですね」

 単独ライブはこれで3回目だが、これまでのネタ中心のライブからトーク中心にリニューアルするため、「vol.01」と銘打った。

 「自衛隊を絡めたネタやゲームで笑っていただきつつ、僕は元海上自衛官、彼女はミリタリー系、どちらかというと陸自の方に興味を持たれてるので、お互いのおもしろい話をしていきたい。基本的にはゲストの話メインで『マツコの知らない世界』ならぬ『高本の知らない世界』的なライブにします」と意気込んでいる。【阪口孝志】

 ◆雷ジャクソン高本 本名・高本剛志(たかもと・たけし)1976年(昭51)1月18日、大分県生まれ。高校卒業後、曹候補士として海上自衛隊呉教育隊入隊。護衛艦やまゆきに乗艦し、船務科通信に配属。芸人を志し退職(退職時の階級は海士長)。2006年、黒木ジョージボンドと雷ジャクソン結成。13年、R-1ぐらんぷりファイナリスト。趣味は軍事全般、腕相撲、自衛隊イベント巡りなど。身長169センチ、69キロ。O型。松竹芸能所属。