【ライブレポート】歌い手・吉乃が音楽で残した“爪痕”、全20曲熱演したカバーライブツアー東京公演初日レポ

AI要約

吉乃のライブツアー「吉乃 COVER LIVE TOUR 2024 “爪痕”」が8月15日に東京・Zepp DiverCityでファイナルを迎えた。この記事では前日に同会場で行われた東京公演1日目の模様をレポートする。

歌とダンスでファンを圧倒。吉乃はカバー曲で構成されたセットリストを紹介し、東京公演1日目に約2時間弱のステージでパフォーマンスした。

ツアータイトル「爪痕」に込めた思い。吉乃がツアータイトルに込めた思いや自身の音楽への思いをMCで語った。

【ライブレポート】歌い手・吉乃が音楽で残した“爪痕”、全20曲熱演したカバーライブツアー東京公演初日レポ

吉乃のライブツアー「吉乃 COVER LIVE TOUR 2024 “爪痕”」が8月15日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)でファイナルを迎えた。この記事では前日に同会場で行われた東京公演1日目の模様をレポートする。

■ 歌とダンスでファンを圧倒

2019年に活動をスタートし、歌い手としてさまざまな楽曲の歌ってみた動画を公開してきた吉乃。「吉乃 COVER LIVE TOUR 2024 “爪痕”」はタイトルの通りカバー曲で構成されたセットリストとなっており、吉乃は東京公演1日目に約2時間弱のステージで全20曲をパフォーマンスした。

定刻となり客電が落ちると、客席を吉乃のテーマカラーである紫色のペンライトの灯りが埋め尽くす。吉乃はステージ中央に設置された筒状の紗幕越しに姿を見せると1曲目に「ボトム」をセレクト。強靭かつダークなビートの中、ときに力強くときに妖艶なボーカルを響かせて序盤から会場の雰囲気を支配していく。フロアの熱気は激しく切り替わる照明のもと披露された「爆笑」でさらにヒートアップ。「ロストワンの号哭」「ヴァンパイア」などのキラーチューンを経て披露された「聖槍爆裂ボーイ」では、吉乃の鬼気迫るボーカルとキレのあるダンスに応えるように、フロアからは多くの拳が上がった。

■ ツアータイトル「爪痕」に込めた思い

MCでは吉乃が音楽活動を始める前に知人から「吉乃っていてもいなくても変わらないよね」と告げられた過去を明かし、「私自身も否定できなくて、みんなと一緒に笑うことしかできなかった。今なら『なんて小さな世界での出来事だろう』と思えるけど、あの頃はみんなに笑われた世界がすべてで、その世界から存在ごと拒絶された気がしました。実はその頃に『私はこの先の人生でどれだけの爪痕を残せるのだろう?』という言葉を書き残していたんです。悲しい思い出ではあるけど、歌を歌い始めた原点でもあるので、ツアータイトルに『爪痕』という言葉を紐付けています」とツアータイトルに込めた思いを語った。

そして吉乃は「自分が過去に書き残した言葉には『どんな形でもいいから1人でも多くの人に自分のことを覚えておいてほしい』という続きがあって。この『どんな形でもいいから』というのは、当時の私からすると自分の命をもってしてでもよかったし、人を悲しませる形でもよかったと思っていました。そんな自分が今は大好きな歌で爪痕を残そうと、ここに立てていることをすごくうれしく思います」と、自身の音楽への思いを述べた。その言葉に会場が温かな拍手に包まれる中、吉乃は「うつけ論争」でライブを再開すると、そのまま「青のすみか」「狼煙」「ドリームレス・ドリームス」といったタイプの異なる楽曲を次々と披露。キーボードのシンプルな伴奏が印象的な「雨き声残響」では、美しい歌声をじっくりと聴かせオーディエンスを魅了した。

■ 「この先も私に期待していただけるとすごくうれしいです!」

ライブ終盤、吉乃は会場の熱気を再び上昇させるようにアップチューン「夕景イエスタデイ」をエネルギッシュに披露。続く「チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ!」では、曲中に「さあ皆さん、ライブも終盤になってきましたがまだまだ行けますか? 私に続いてご唱和ください!」とシンガロングを煽り一体感のあるステージを繰り広げた。吉乃は最後に向けて「今回のツアーを通してライブが好きだなと思いましたし、お客さん1人ひとりをじっと見つめてステージの上で過ごしていると時間が立つのがあっという間でした。ツアーが終わっても私自身の活動はずっとずっと続いていきますし、もっとたくさんの歌を歌っていこうと思うので、この先も私に期待していただけるとすごくうれしいです!」とファンに呼びかけると、「だれかの心臓になれたなら」を情感たっぷりに届けてステージをあとにした。

アンコールを求める歓声と手拍子が場内に響き渡る中、突如ステージ中央の紗幕に吉乃のシルエットが浮かび上がると「ゴーストルール」のパフォーマンスがスタートする。吉乃の「ツアーの終盤だからって終わりじゃありませんよ! 今日この瞬間を最高に盛り上げていきましょう! 飛べるか? 東京!」というシャウトを合図に披露された「DAYBREAK FRONTLINE」の途中には銀テープが飛び出し、感動的な光景が広がった。そして吉乃は改めてファンへ感謝の気持ちを伝えると「君の神様になりたい。」をエモーショナルに披露し、大盛況の中で公演を終えた。

■ セットリスト

□ 「吉乃 COVER LIVE TOUR 2024 “爪痕”」2024年8月14日 Zepp DiverCity(TOKYO)

01. ボトム

02. 爆笑

03. ロストワンの号哭

04. 花になって

05. ヴァンパイア

06. バレリーコ

07. 聖槍爆裂ボーイ

08. うつけ論争

09. 青のすみか

10. 狼煙

11. ドリームレス・ドリームス

12. 雨き声残響

13. 少女レイ

14. 夕景イエスタデイ

15. チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ!

16. メルト

17. だれかの心臓になれたなら

<アンコール>

18. ゴーストルール

19. DAYBREAK FRONTLINE

20. 君の神様になりたい。