誠実、謙虚な月城かなとの第二章にも幸あれ 根底は宝塚「第一に皆さんに喜んでもらいたい」

AI要約

元宝塚歌劇団月組トップスターの月城かなと(33)を取材した先輩記者が、「人格者」と称賛する姿が描かれている。

取材中、月城かなとの穏やかな人柄や宝塚歌劇団への深い感謝の気持ちが表現されている。

月城かなとは、宝塚で培った経験を生かしながら未知の道を切り開いていく姿勢を示しており、ファンたちとの共感を語っている。

誠実、謙虚な月城かなとの第二章にも幸あれ 根底は宝塚「第一に皆さんに喜んでもらいたい」

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

 「人格者」と表現した先輩記者の言葉に、大きくうなずいた。先日、元宝塚歌劇団月組トップスターの月城かなと(33)を取材する機会に恵まれた。対面するまで「トップスター」という月城の経歴に、記者の中にはわずかに緊張感があった。

 取材部屋で出迎えてくれたのは穏やかな笑顔だった。月城は、取材がスタートするやいなやお茶の入ったコップを「どうぞどうぞ」と記者に勧めてくれた。ひたすら恐縮する思いだったが、柔らかい人柄に助けられどうにか取材を遂行できた。

 当日、取材部屋にはカメラマンや事務所関係者など多数のスタッフがいたが、周囲に自分の言葉で感謝の思いを丁寧に伝える姿が印象的に残った。取材では、育ててくれた“古巣”への思いもたびたび口にした。「本当に宝塚にいた16年間ってありがたかったんですよ。人としてもですし、役者としてもたくさん勉強させてもらった」という。「その自分を応援してくれていた人に対して、やっぱり今後も楽しみにしてもらいたいっていう気持ちがあって。もちろん不安な気持ちもありますけど、第一に皆さんに喜んでもらいたい、楽しんでもらいたいというのがあります」と、やはり深い感謝を示した。

 自身の根底は宝塚にある。7月7日の退団会見で、今後について「未知」と表現したのも、確固たる思いから。「宝塚で学ばせてもらったことをきちんと生かしたい。そこをナシにするのではなくて、宝塚で16年やって来た自分がこれからどうなっていけるのかを探すということに挑戦したいと思って『未知』という言葉を選びました」。おぼろげにまとめることはしない。誠実な横顔も感じた。

 退団会見以後、SNSではファンが月城の今後について気にかける投稿が多数見受けられた。「ファンの方には宝塚の“月城かなと”だけじゃなくて、役者として、人間としての私を受け入れて頂いているってありがたく感じていました。これからの私というのを一緒に楽しみながら、一緒に見つけていってくださるんじゃないかなと思っています」。誰に対しても誠実で謙虚。第2章での成功も願いたくなる人だった。【望月千草】