『デッドプール&ウルヴァリン』が歴代6位のオープニング成績で北米を席巻!R指定映画の歴代オープニング上位を“デップー”が独占

AI要約

マーベル・スタジオの最新作『デッドプール&ウルヴァリン』が大ヒットを記録し、歴代オープニング興収ランキングで6位を獲得。

『デッドプール&ウルヴァリン』はR指定映画の歴代オープニング新記録を樹立し、3億ドル突破目前。ヒーロー映画疲れに一石を投じた作品として注目を集めている。

『インサイド・ヘッド2』は全世界興収ランキングトップテン入りを果たし、特にメキシコで興行成績好調。日本公開後もさらなる成功が期待される。

『デッドプール&ウルヴァリン』が歴代6位のオープニング成績で北米を席巻!R指定映画の歴代オープニング上位を“デップー”が独占

先週末(7月26日から7月28日)の北米興収ランキングは、マーベル・スタジオの最新作となる『デッドプール&ウルヴァリン』(日本公開中)が大旋風。週末3日間の興収は、速報段階では歴代オープニング興収ランキングで8位となる2億500万ドルだったが、確定値では2億1143万ドルへ上方修正。この600万ドルの差で『アベンジャーズ』(12)と『ジュラシック・ワールド』(15)を抜き、歴代6位という華々しいオープニングを飾った。

ちなみに歴代オープニング興収ランキングで『デッドプール&ウルヴァリン』より上位にいる5作品をおさらいすれば、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)と『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(21)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)のマーベルを代表する歴史的ヒット3作品と、「スター・ウォーズ」の『フォースの覚醒』(15)と『最後のジェダイ』(17)と、錚々たる顔ぶればかり。

これらに続くということは、単純に考えれば最終興収6億ドルを突破してもなんら不思議ではないのだが、過去に1億9000万ドルのオープニング興収で最終興収4億5900万ドルだった『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15)や、1億8700万ドルでスタートを飾って4億ドルをかろうじて超えたところで止まった『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(22)の例もある。とりわけ初動に傾きがちなマーベル作品のため、まだまだ油断は禁物。ここはじっくりと見守っておきたいところだ。

なにはともあれ、コロナ禍以降よく言われ続けてきた“ヒーロー映画疲れ”のムードに一石投じることができたのは間違いないだろう。本作が打ち立てた記録でひときわ興味深いのは、やはり「R指定映画の歴代オープニング新記録」というもの。これまでは『デッドプール』(16)の1億3243万ドルだったので、それを大幅に更新。結果的に同ランキングの上位3タイトルをすべて「デッドプール」シリーズが独占するかたちになっている。

7月31日の水曜日までの6日間で累計興収は2億8000万ドルに到達しているので、おそらくは『パッション』(04)のもつR指定映画歴代興収No. 1(3億7000万ドル)を塗り替えるのは時間の問題であろう。海外興収はすでに3億ドルを超えており、全世界興収では6億ドル突破目前。北米と全世界の両方で、2024年の暫定王者『インサイド・ヘッド2』(日本公開中)にどこまで迫れるか注目しておきたい。

その『インサイド・ヘッド2』、週末興収ランキングでは4位となったものの、水曜日の段階で全世界興収が15億2000万ドルを突破。ついに全世界興収ランキングのトップテン入りを果たしている。北米での成績もさることながら、目を見張るヒットとなっているのがメキシコで、すでに『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(23)を抜いて同国内の興収新記録を樹立し、史上初の1億ドル到達が目前まで迫っているとのこと。日本でもようやく公開を迎えたとなれば、海外興収のさらなる上積みにも期待ができるはずだ。

文/久保田 和馬